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2022/06/19

【九州大会】創部初の九州4強! 因縁の対決でディフェンスが光った柳ヶ浦#28津波知新

 過去2年間、コロナ禍でやむなく中止となってきた九州新人大会と九州大会。今年3月に行われるはずだった九州新人も中止となったが、今回、3年ぶりとなる九州大会(『第75回全九州高等学校体育大会バスケットボール競技大会』)が宮崎県で開幕した。

 

 大会初日の6月18日(土)、1、2回戦を終えて男女ベスト4の顔ぶれが決定。このうち、創部16年目にして初の4強入りを果たしたのが柳ヶ浦(大分1位)だ。

 

 

 柳ヶ浦は昨年のインターハイに出場したが、そのときの主力は皆、当時の3年生。新チームは主力が経験の浅いメンバーへとごっそり入れ替わり、正直ここまでの躍進を予想できた者は少ないだろう。

 

 それでも、「今年は3年生たちがすごく“負けず嫌い”な学年なんです。経験は浅いですけれど、去年以上にハードに練習できている」と中村誠コーチ。普段は仲が良くても、コートに入れば時に喧嘩腰でバチバチと火花を散らせているそうだ。また、ベンチや試合のハーフタイムでは選手たちが自分たちで積極的に意見を出し合う姿が見られ、勝利への執念が伝わってくる。

 

 そんな3年生たちに加え、最後のピースとしてハマったのが、春に入学した留学生の#43BODIAN BOUBACAR BENOIT。200cmの長身と身体能力を生かしたインサイドプレーだけでなく、ボール運びや3Pシュートもこなす器用な選手。性格的にも「真面目で、多少のケガでも『大丈夫です』と頑張るような選手」(中村コーチ)という彼が加わり、選手たちも大いに自信を持って戦いに臨んでいる様子だ。

 

 

 また、今大会は1回戦で因縁の相手・豊見城(沖縄2位)を破って勢いに乗れたことも大きかったかもしれない。創部からチームを指導する中村コーチはもともと沖縄県出身で、柳ヶ浦にも沖縄にゆかりのあるメンバーが多い。「うちはジュニアオールスターに選ばれた選手も全然いないですし、中学時代のキャリアでいったら豊見城さんの方が上。でもだからこそ、負けたくないという気持ちが選手たちの中にあったのだと思います」と中村コーチは言う。

 

 

 中でも#28津波知新は、同じ豊見城中出身の豊見城高#14松田悠之介とマッチアップ。相手の#14松田は中学時代、琉球ゴールデンキングスU15に所属してB.LEAGUE U15 ALL-STARでMIPに輝くなど、その名を全国にとどろかせてきた沖縄の注目選手。だが一方の#28津波は、「向こうがずっとスタメンで輝いている中で、僕は試合に出られない無名選手でした」と自身のことを振り返る。

 

 それでも「ディフェンスには少し自信がある」という持ち前の脚力を武器に、“負けず嫌い”のメンタリティーを発揮して全力のマッチアップ。大事なところで#14松田に仕事をさせず、#28津波は「個人としては勝てたとは言えませんが、チームで勝てたので良かったです」と話す。

 

 1日2試合のダブルヘッダー、ほぼフル出場にもかかわらず、#28津波は続く2回戦でも小林のシューター・#7石川慎之助を徹底マーク。21得点を許したものの、チームとしては終始リードを奪うことに成功して初の九州4強入りという快挙となった。

 

 

 大会2日目の19日は、決勝進出を懸けて福岡大附大濠(福岡2位)と対戦する。大濠は川島悠翔をはじめU16日本代表の3名を欠き、さらに1回戦でエース#13湧川颯斗が負傷退場する中でも、残されたメンバーでベスト4に進出してきた強豪だ。

 

 初の4強入りで勢いに乗る“負けず嫌い”の柳ヶ浦が、どんな戦いに挑むのか。#28津波は「自分たちの持ち味であるディフェンスからブレイクを多く出して、集中を切らさずに最後の最後まで競り合って、勝ちたいです」と意気込みを語っていた。

 

 

取材・文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

写真/山岡邦彦

 

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