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2022/05/10

【大学バスケ】専修大が佐々木監督の現役時代以来、18年ぶりの優勝!

 5月8日に最終日を迎えた第71回関東大学バスケットボール選手権大会は、後半に巻き返した専修大が白鴎大を71-55で下し、18年ぶり2度目の優勝を果たした。

 

中学時代からやり合ってきた白鴎大#0関屋心と専修大#35久原大弥

 

 白鴎大の網野友雄監督が「(白鴎大29-26専修大で終えた)前半、相手に我慢されてしまって、後半の出だしからは向こうの方が勢いがありました。自分たちがやりたい“粘り”を、今日は見せられてしまった印象です」と語ったように、ディフェンシブなチーム同士の我慢比べを制したのは専修大だった。専修大は現在指揮を執るOBの佐々木優一監督がキャプテンを務めていた2004年大会以来、実に18年ぶりの優勝だ。

 

「どん底からはい上がってきて、ここまでが本当に長く、18年かかったんですけれど、ようやく一つ優勝という結果に結び付いたので、やって来て良かったですし、選手たちに本当に感謝しています」

 

写真一番右が佐々木優一監督

 

 佐々木監督が優勝会見で“どん底”と表現したのは、監督就任1年目の2014年シーズンのこと。当時は得点源だった宇都直輝(富山)が卒業したこともあり、3年生になった田代直希(琉球)や2年生の渡辺竜之佑(SR渋谷)が主力を務める下級生チームだった。

 

 

 この年の最初の大会、佐々木監督が「忘れもしないです」という春のトーナメントは、奇しくも今年と同じ大田区総合体育館の会場で、当時3部だった駒澤大にダブルオーバータイムで敗れて初戦敗退。その後の秋のリーグ戦では1部最下位となり、入れ替え戦に回ってしまった(第3戦の残り9秒に田代が逆転3Pシュートを決め、何とか1点差で1部残留)。インカレもベスト16敗退に終わり、「散々な結果からのスタート」(佐々木監督)だったのだ。

 

 そこから佐々木監督は、自身のバスケットの形を、手探りで模索してきたという。毎年経験を重ねる中で、たどり着いたのは「オフェンスは個の力を生かして楽しく自由にやってもらいたい。ただディフェンスだけは、能力に任せるのではなく、きっちりとルールを設けて組織化する」という形だった。

 

 もともと、初優勝を成し遂げた当時の専修大は、高いテクニックを誇る中川兄弟(直之・和之)もさることながら、波多野和也や3年生の大宮宏正(千葉)らがアップから派手なダンクを決めるなど、“魅せるバスケット”が持ち味だった。その後も毎年、能力の高い選手たちが入学し、“専修大=能力集団”というイメージを持つファンも少なくないだろう。

 

 ただ、華やかなスタイルで観客を魅了しつつも、各大会で優勝にはあと一歩届かず、「オフェンスで優勝することは絶対にない、というのが経験としてある」と佐々木監督。オフェンスには自由度を持たせつつ、組織化したディフェンスの重要性を、選手たちに根気強く訴えてきた。

 

 

 そのことを、選手たちがよく理解して受け入れ、徹底したのが今大会だったと言えるだろう。試合中も「我慢、我慢!」「ディフェンスから我慢しよう!」という声かけを皆が頻繁にしていたが、それはこれまでの専修大ではあまり見られなかった姿。ケガで試合に出られない喜志永修斗とともにダブルキャプテンを務める#14鈴木悠斗も「能力の高い去年の4年生が抜けて、今年は試合経験も浅いので、“チーム力”が必要だと。みんなオフェンスにあまり目を向けずに『ディフェンスから』というのをチームで意識できていると思います」と話していた。選手だけのミーティングでは、「チームになろう」という話をし、互いの不満を解消するべく一人一人意見を聞き合って結束を強めてきたそうだ。

 

 今年の専修大も、決して能力がないわけではない。だが、「チーム力」を合い言葉にしながら監督と選手が同じ方向を向き、コート内外で能力に頼らないバスケットを追求したことが、これまで阻まれてきた壁を乗り越える“あと一歩”になった。どん底を知るからこそ喜びもひとしおだった佐々木監督は、涙で目を赤くしながら「飛ばし過ぎないでくれよ(笑)」と選手たちの輪の中心で高々と宙を舞った。

※環境依存文字である白鴎大の「オウ」の旧字はこの記事内では「鴎」と表記します

取材・文・写真/中村麻衣子(月刊バスケットボール)

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