月バスTOPICS

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2019/04/03

今週の逸足『NIKE SHOX BB4』

 未契約のまま1999‐2000シーズンを通じてアンドワンの『タイチ』を多く着用したカーターだったが、シーズン終了後、事態が急展開する。この年の秋、バスケ米国男子代表に選出されたカーターの足元には、ナイキ『ショックスBB4』が輝いていたのだ。“シューズにバネがついていたら…”というアイデアを実現する研究は、ナイキによれば1984年頃から始まり、15年以上の紆余曲折を経てようやく実用化した技術だった。そしてナイキがこの次世代テクノロジーのお披露目の場として選んだのが、2000年のシドニー五輪。ナイキは五輪に合わせ、まず予選の段階からジェイソン・キッド、アラン・ヒューストンらに発売前の『ショックスBB4』を着用させた。さらに米国代表が決勝戦に進出するという前提で、金×ネイビーの特別カラーを準備。決勝戦の当日に自社サイトで500足の限定販売と、周到な計画を準備していた。だがこの計画に最後まで欠けていたピースが、文字通り『バネのように高く跳ぶアスリート』だった。
 

 水面下での交渉を経て、ナイキがカーターとの契約に成功したのは、シドニーでアメリカ代表が初戦を迎えるわずか2日前だったといわれる。その金額は3000万ドル/6年、実質的にはプーマへの賠償金をナイキが肩代わりするに等しい契約だった。こうして前述の2人に加え、アントニオ・マクダイス、シャリーフ・アブドゥル・ラヒム、そしてカーターの5人が、『ショックスBB4』の金×ネイビーを履いて金メダルを獲得した。ナイキ会長のフィル・ナイトが公式にカーターとの契約を認めたのは9月19日、五輪開幕から4日後のこと。カーターとナイキの契約は、この大会でのアメリカ代表の戦いぶりと同じく、薄氷を踏むような交渉だったようだ。
 

 以降カーターは、ショックスシリーズのメインキャラクターとして活躍し、現在に至るまでナイキとの関係を継続している。昨シーズン終盤には試作品と思しき『ショックスVC4』のレトロを履いていてプレーしたことが確認されている。またプレーオフではレブロン・ジェームズが『ショックスBB4』へのオマージュと思しきカラーリングの『レブロン15』を着用したことも話題となった。カーターの輝かしいキャリアを締めくくる準備は、すでに着々と進行しているようだ。
 

月刊バスケットボール2018年12月号掲載

◇一足は手に入れたい! プレミアムシューズ100選

http://shop.nbp.ne.jp/smartphone/detail.html?id=000000000593
 

(月刊バスケットボール)


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