月刊バスケットボール5月号

NBA

2020.02.03

NBAオールスターゲーム2020の出場メンバーが発表! コービー・ブライアントを追悼する特別ルールも

 2月17日にアメリカ・シカゴで開催されるNBAオールスターゲーム2020の出場選手が発表された。今年もレブロン・ジェームズ(レイカーズ)とヤニス・アデトクンボ(バックス)が両チームのキャプテンを務めることとなる。

 

 そんな中、今年はイーストで5選手、ウェストで4選手が初出場。イーストはスターターに名を連ねたトレイ・ヤング(ホークス)、パスカル・シアカム(ラプターズ)を筆頭にバム・アデバヨ(ヒート)、ジェイソン・テイタム(セルティックス)、ドマンタス・サボニス(ペイサーズ)が初選出。ヤング(平均29.0得点、9.0アシスト)とシアカム(平均23.8得点、7.6リバウンド)は共にチームのエースとして君臨し、リーグ屈指の選手へと成長。アデバヨはヒートのインサイドの要として平均15.7得点、10.5リバウンド、4.7アシストとマルチな活躍を見せ、チームのイースト4位に大きく貢献。テイタムはジェイレン・ブラウン、ケンバ・ウォーカーらと共にセルティックスのエーススコアラーの一人として活躍。3年目にして初の球宴出場を果たした。今季急成長を遂げたサボニスはリーグ6位の平均12.7リバウンドに加え、チームトップの18.2得点。エースのビクター・オラディポが本調子でない中、ペイサーズをイースト5位に導いている。

 

 対してウェストの初出場選手はルカ・ドンチッチ(マーベリックス)、ドノバン・ミッチェル、ルディ・ゴベア(共にジャズ)、ブランドン・イングラム(ペリカンズ)の4選手。今季、一大センセーションを巻き起こしているドンチッチは2年目にして、リーグ最高級のオールラウンダーとして“平均トリプルダブル”に迫る驚異的な活躍を披露(平均28.8得点、9.5リバウンド、8.7アシスト)。ミッチェルはテイタム同様3年目での球宴初出場。ルーキーイヤーからジャズのエースとして活躍し、今やリーグを代表する選手の一人になりつつある。昨年は惜しくもリザーブ漏れし、悔し涙を流したジャズの守護神ゴベアは最優秀守備選手賞を受賞した昨季と同等かそれ以上のパフォーマンスで念願のオールスター選出となった。また、レイカーズから移籍し、心機一転を図ったイングラムはここまで平均24.9得点とスコアラーとして開花。今季のMIPレースでも他の候補に差を付けるオールスター選出となった。

 

 このメンバー選手をもって、日本時間2月7日(金)にレブロンとアデトクンボによるドラフト会議が行われ、各チームのロスターが決定する。各カンファレンスのスターター、リザーブメンバーは以下の通り。

 

【イースト】

★ヤニス・アデトクンボ(バックス/4年連続4回目)

★ケンバ・ウォーカー(セルティックス/4年連続4回目)

★ジョエル・エンビード(シクサーズ/3年連続3回目)

★パスカル・シアカム(ラプターズ/初出場)

★トレイ・ヤング(ホークス/初出場)

 カイル・ラウリー(ラプターズ/6年連続6回目)

 ジミー・バトラー(ヒート/2年ぶり5回目)

 クリス・ミドルトン(バックス/2年連続2回目)

 ベン・シモンズ(シクサーズ/2年連続2回目)

 バム・アデバヨ(ヒート/初出場)

 ジェイソン・テイタム(セルティックス/初出場)

 ドマンタス・サボニス(ペイサーズ/初出場)

 

【ウェスト】

★レブロン・ジェームズ(レイカーズ/16年連続16回目)

★ジェームズ・ハーデン(ロケッツ/8年連続8回目)

★アンソニー・デイビス(レイカーズ/7年連続7回目)

★カワイ・レナード(クリッパーズ/2年連続4回目)

★ルカ・ドンチッチ(マーベリックス/初出場)

 クリス・ポール(サンダー/4年ぶり10回目)

 ラッセル・ウェストブルック(ロケッツ/6年連続9回目)

 デイミアン・リラード(ブレイザーズ/3年連続5回目)

 ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ/2年連続2回目)

 ドノバン・ミッチェル(ジャズ/初出場)

 ルディ・ゴベア(ジャズ/初出場)

 ブランドン・イングラム(ペリカンズ/初出場)

※★はスターター

 

チーム・レブロンが背番号2、チーム・ヤニスが背番号24を背負い

4Qは「最終目標得点」を目指した時間無制限の戦いとなる

 

レブロンは2016年のコービーのラストオールスターでもマッチアップ

 

 今回は1月27日に亡くなったコービー・ブライアント(元レイカーズ)と愛娘ジアナへの追悼の意味を込めて、チーム・レブロンがジアナの背番号2を、チーム・ヤニスがコービーの背番号24を背負ってプレーする。さらに試合ルールも特別仕様。通常の4Q制の試合ではなく、1~3Qはそれぞれ0-0からゲームをスタートし、12分間で勝敗を決する。そして4Qのみ、1~3Qの合計得点が多いチームの得点に“24得点”が加算された得点が最終目標得点となり、どちらかのチームがその得点に達するまで、時間無制限で試合が行われる。(仮に3Q終了時点で合計得点が100-90の場合、最終目標得点は124点となり、リードチームは勝利まで24得点、ビハインドチームは34得点が必要となる)

 

 また、1~3Q勝利の勝敗に関しては、NBA Caresの取り組みの一環として、勝利チームが事前に選んだシカゴの地域団体にそれぞれ10万ドル(約1100万円)、合計30万ドル(約3300万円)が寄付されることとなる。

 

 コービーの追悼の意を込めた今回のオールスターは、共に時代を戦った戦友やコービーの背中を見てNBAを目指した若手たちの奮闘に期待したい。

 

(月刊バスケットボール)



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