月刊バスケットボール6月号

NBA

2021.12.23

ブルズ対ラプターズ戦が延期に - ラプターズが規定の必要人数をそろえられず…

 日本時間12月23日(北米時間22日)にシカゴのユナイテッド・センターで行われる予定だったシカゴ・ブルズ対トロント・ラプターズ戦について、予定されていた開催当日に延期の決定が発表されることとなった。


ラプターズでは日本時間12月19日(北米時間18日)の対ゴールデンステイト・ウォリアーズ戦前にパスカル・シアカムとダラノ・バントンが安全衛生プロトコル適応化に入り、以後徐々にその人数が拡大。ブルズとの試合前日の時点でギャリー・トレントJr.、フレッド・バンブリート、マラカイ・フリン、スコッティ・バーンズ、プレシャス・アチウワもプロトコル適用していたが、試合予定当日にOGアヌノビもそれに続いてしまった。別の要因で故障者リスト入りしているジャスティン・シャンペニー(コロナ以外の体調不良)、ケム・バーチ(右ヒザの腫れ)、ゴラン・ドラギッチ(チームから離脱)、デビッド・ジョンソン(左ふくらはぎの張り)とあわせて、12人が欠場を余儀なくされることとなっている。


インジャリーレポートに渡邊の名前はない。


ラプターズはハードシップエクセンプションのルールでニック・スタウスカス、ジュワン・モーガン、ブランドン・グッドウィン、トレモント・ウォーターズの4人を獲得したことも伝えられていた。しかしトロントの地元有力記者ダグ・スミス氏のツイートによれば手続きは完了しておらず契約の効力がまだ発効していない。

 

 アヌノビの欠場により、ハードシップエクセンプションのルールで獲得したプレーヤー以外の本来のメンバーでアクティブなのは渡邊雄太、アイザック・ボンガ、スビ・ミハイリュク、クリス・ブーシェイの4人だけとなっている。ハードシップエクセンプションは、チームに欠員が多発する非常時に速やかな補強を行えるようにするためのルールが、スミス氏のツイートによれば一方「レギュラープレーヤー5人の確保」も義務化されている。ラプターズの現状は、仮にハードシップエクセンプションによる獲得プレーヤーの状況が整って試合に必要な最低人数の8人をそろえられていたとしても、この条項を満たすことができない。


ブルズとの試合の延期により、ラプターズの次戦の予定は日本時間12月27日(北米時間26日)の対クリーブランド・キャバリアーズ戦となっている。しかしこの試合までにあらたにインジャリーレポートに入るプレーヤーが出ず、逆にレギュラープレーヤーが最低一人アクティブになり、かつ緊急獲得したプレーヤーが契約手続き上有効かつプロトコル適用外でいることが、ラプターズ側として試合を実施する必要条件となる。

 

 キャバリアーズ側は、最新のインジャリーレポート(日本時間12月23日午前4時30分付け)で10人がインジャリーレポート入りしており、そのうち8人がプロトコル適応化。この対戦が実際に行われるかどうか、非常にきわどい状況だ。


文/柴田 健(月バスcom)
(月刊バスケットボール)



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