男子日本代表

男子日本代表

2021/11/27

男子バスケ日本代表vs中国代表、初戦ロスターと注目ポイント

 11月27日にゼビオアリーナ仙台で行われる中国代表対日本代表の一戦に臨む両チームの最終ロスターが確定した。すでに大会公式サイトでも公開されている顔ぶれは以下のとおりだ。

 

☆日本代表(FIBA世界ランキング35位)
※プロフィールはNo. 名前(年齢)、ポジション、身長(cm)/体重(kg)、所属


1 齋藤拓実(26) PG 172/69 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
2 富樫勇樹(28) PG 167/65 千葉ジェッツ
3 ルーク・エヴァンス(30) C 203/100 ファイティングイーグルス名古屋
6 比江島 慎(31) SG 191/88 宇都宮ブレックス
10 竹内公輔(36) PF 206/100 宇都宮ブレックス
11 アキ・チェンバース(31) SF 191/90 群馬クレインサンダーズ
19 西田優大(22) SG 190/90 シーホース三河
21 藤井祐眞(29) PG 178/75 川崎ブレイブサンダース
32 シェーファー アヴィ幸樹(23) PF 206/106 シーホース三河
51 古川孝敏(34) SF 190/92 秋田ノーザンハピネッツ
77 岡田侑大(23) SG 189/80 信州ブレイブウォリアーズ
88 張本天傑(29) SF 198/100 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ


☆中国代表(FIBA世界ランキング28位)
※姓名(英語表記[名・姓]、年齢)、ポジション、身長、主な大会出場歴(AC=FIBAアジアカップ2021予選[カッコ内の数字1は日本代表との試合初戦出場、2は第2戦出場]、OQT=オリンピック最終予選、12O=ロンドンオリンピック、16O=リオオリンピック、19W=FIBAワールドカップ2019)


2 シュー ジェ(Jie XU、21) G 180cm AC1, 2 OQT
4 ジャオ ジーウェイ(Jiwei ZHAO、26) PG 185cm 16O, 19W, AC1, 2, OQT 
6 グォ アイルンAilun GUO(28) G 192cm 12O, 16O, 19W

7 ジァン ジェンリン(Zhenlin ZHANG、22) F 205cm AC1, 2, OQT
8 ジャオ ルイ(Rui ZHAO、25) G 195cm 19W
10 ジョウ ペン(Peng ZHOU、32) F 206cm 12O, 16O, AC1, 2, OQT  

15 ジョウ チー(Qi ZHOU、25) C 212cm  16O, 19W, AC2, OQT

17 スン ミンフイ(Minghui SUN、25) G 187cm 19W
21 フー ジンキゥ(Jinqiu HU、24) C 210cm
23 アブドゥレシティ アブドゥシャラム(Abudushalamu ABUDUREXITI、25) F 203cm 19W
33 ウー チァン(Qian WU、27) G 190cm AC1, 2, OQT
55 ハン ディジュン(Dejun HAN、34) C 215cm

 

 なお、両チームは翌28日(日)にも対戦するが、その際のメンバーはFIBA テクニカルミーティングの承認を経てあらためて発表される。このラインナップはあくまでも27日の第1戦に関するものだ。

 

新鮮な顔ぶれで初舞台に臨むホーバス体制の男子日本代表

 

 両チームのロスターは、前回対戦したFIBAアジアカップ2021予選時とかなり入れ替わっている。平均身長は、日本代表の190.1cmに対し中国代表は198.3cmと、8.3cm中国代表の方が大きい。この差はバックコート、フロントラインに分けてもほぼ同じだ。日本のバックコートは181.2cmで中国代表は188.2cm。フロントラインは日本代表が199.0cmなのに対し、中国代表は208.5cmある。中国代表はフォワードとセンターの全員が200cm越えで、そのうち3人が210cm越えというワールドクラスの大型ラインナップだ。


 2016NBAドラフトでヒューストン・ロケッツから2巡目13位(全体43位)で指名を受けたジョウ・チーの名もある(ジョウは今シーズン、オーストラリアのNBLサウスイーストメルボルン・フェニックス入りが報じられているが、大会公式サイトのプロフィールでは所属が明確になっていない)。

 

FIBAアジアカップ2021予選の対日本代表戦でダンクに向かうジョウ チー(写真/©fiba.asiacup2021)


 平均年齢では、28.5歳の日本代表の方が26.2歳の中国代表よりも高いが、国際舞台での経験では中国代表のキャリアのほうが濃密だ。日本代表にはオリンピック経験者が4人、FIBAワールドカップ2019経験者が3人おり、どちらも経験したプレーヤーは2人(比江島 慎とシェーファーアヴィ幸樹)。中国代表はFIBAワールドカップ出場者が6人おり、オリンピックに関しては2012年のロンドン大会、2016年のリオ大会経験者が4人いる。#6グォはそのすべてに出場。#10ジョウはオリンピック2大会出場であり、#15ジョウはリオオリンピックとワールドカップに出場している。


 中国代表は東京2020大会への出場を逃したものの、その最終予選でカナダ代表、ギリシャ代表と上位国を相手に経験を積んでおり、その舞台を踏んだプレーヤーが6人いる。その6人はいずれも、6月のFIBAアジアカップで日本代表と対戦した顔ぶれだ。


 そのアジアカップでの中国代表を相手に戦った2試合での日本代表は、初戦ではスタートで躓き大量リードを奪われ、第2戦では終盤失速して勝利を逃している。大前提として、中国代表のサイズに受け身にならずに落ち着いて対応することが必要であり、その上電試合の流れとしては各クォーターの開始時点と終了間際をミスなく戦うことが非常に重要だ。

 

スピード、執拗さ、効率でサイズに対峙


 カギとなるマッチアップはいくつかあるが、中でも長身ガードの#6グォへの対応が大きな見どころだ。身長192cmのグォはスピードを生かしたダウンヒルでのプレーを得意とするやっかいなプレーヤーだが、FIBAアジアカップ2021予選は故障でロスター入りしていなかった。しかし復帰がかなった今回は要警戒プレーヤーだ。

 

 今回の日本代表に対してサイズのミスマッチを容易に作ることができるグォが本来の状態で出場するならば、それに対し富樫、藤井、齋藤がどれだけ食らいつくか、またチームとしての連係でいかに苦しめられるかが勝負に大きく影響するだろう。もちろんグォだけではなく、アジアカップ予選で苦しめられた相手のガード陣に厳しい思いをさせ続けなければいけない。

 

富樫をはじめ日本代表のプレーメイカーたちが中国代表のビッグガードたちにどんなプレーを見せるか注目だ(©fiba.asiacup2021)


 フロントラインではやはり#15ジョウへの対応と言いたくなるところだが、ポイントは個々のマッチアップと捉えない方がよさそうだ。誰が出てきてもサイズでアドバンテージを奪われるハーフコートゲームでのビッグマンの攻防に対し、チームとして速いトランジションからの得点をいかに増やせるか、3Pショットをいかに効率よく、多く決められるかで流れが決まる。アジアカップ予選では比江島や金丸晃輔(島根スサノオマジック)の長距離砲が大いに武器となっていたことで、2位試合とも接戦に持ち込むことができていた。


 試合のモデルとしては、女子代表の対アメリカ代表戦のような形が想像しやすい。東京2020オリンピックで女子代表は2度アメリカ代表と対戦し、どちらも2ケタ点差で敗れている。しかし現代バスケットボールの潮流の観点からは、十分勝負できる範囲だった。

 

 それら2試合でアメリカ代表に健闘できた要因の大きなものの一つは、チームの連係によるポストディフェンスだった。逆に敗因は相手の圧倒的な高さにそのディフェンスで対応しきれなかったことに加えて、最大の武器とすべき3Pショットが期待した確率で決められず低調だったことだ。

 

 その意味では、ポイントガード陣が切り崩したところで古川、チェンバース、比江島、岡田、西田らが大きくフィジカルな相手に対しどれだけ持ち味を発揮し、効率よく得点できるかが大きな注目ポイント。特に岡田、西田というフレッシュな人材が出場機会を得てはつらつとしたプレーを見せられれば、チーム全体も勢いづきそうだ。また張本やシェーファー、エヴァンスらが40分間ディフェンスのインテンシティーを継続し、ゴール近辺で1秒たりとも楽をさせないことが重要だ。その結果として、ガードも含めてディフェンス・リバウンドを獲ち、速い展開のオフェンスに持ち込んで決めきれれば勝機が見えてくるのではないだろうか。ホーバスHCはそうした力を引き出すアイディア自体は持っているだろうが、現時点のチームとしての遂行力の高さが問われる試合になりそうだ。


 中国代表対日本代表の第1戦は、ゼビオアリーナ仙台で12時5分にティップオフ。その模様はBS日テレが正午から生中継、DAZNも12時5分から生配信予定となっている。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)

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