月刊バスケットボール5月号

MORE

2021.11.05

今野紀花がエキジビションで7得点、ルイビル大の大勝に貢献

 今野紀花が3年生として所属するルイビル大学女子バスケットボール部が、日本時間11月5日(北米時間4日)にユニオン大学とのエキジビションゲームを行い、106-32の大勝を収めた。NCAAディビジョンII加盟のユニオン大に対し、AP通信社の全米トップ25プレシーズンランキングで6位に入ったルイビル大が、圧倒的なチーム力と2021-22シーズンに向けたポテンシャルの高さを見せつける形となった。


今野はこの試合で第1Q残り4分36秒にコートに登場し、クォーター終了までプレーして1スティール、1アシスト。そのままスターターとしてプレーした第2Qでは、一度ベンチに下がるまでの約2分間に3Pショット1本を含む5連続得点を記録した。


第4Qにもフィールドゴールを1本成功させた今野は最終的に19分間の出場で7得点(フィールドゴール3/6、うち3P1/3)、2アシストにリバウンドとスティール、ブロックがそれぞれ1本ずつと攻守で数字を残した。


試合後の会見でジェフ・ウォルツHCは、チームの勝利を振り返る中で「向上を遂げたグループとプレーヤーたちがいます。アーラナ・スミスが向上し、ノリカが良くなり、今や心地よくプレーできるようになっています(We’ve got pretty darn good group and players that have gotten better. Ahlana Smith has improved, Norika has gotten better now that she’s more comfortable)」と今野の名前も挙げてチームの成長ぶりと今シーズンに向けた明るい見とおしを語っていた。「それが必要なんです。一人一人が日々少しずつ良くなることで、私たちが2月・3月の頃に非常に素晴らしいバスケットボール・チームになれる可能性が出てくるんです(And it’s what we need, every single one of them to continue to just get a little bit better each day. And then, we’ve got a chance to be a really really, really good basketball team, you know come February and March)」


ルイビル大は昨シーズンの通算成績が26勝4敗。全米でも屈指の強豪が集まるアトランティック・コースト・カンファレンス(ACC)のレギュラーシーズンでは14勝2敗でチャンピオンになり、カンファレンス・トーナメントでも決勝に進んだ。シーズン中は全米ランキングでチーム史上初の1位にも到達し、3週連続1位を記録。最終ランクも8位だった。マーチ・マッドネスの異名で知られるNCAAトーナメントでは、エリートエイト(いわゆるベストエイト)に進出している。

 

 今野はその中でローテーションの一角として全30試合に出場。平均3.4得点、フィールドゴール成功率48.1%、3P成功率35.1%、1.4リバウンド、0.9アシストというアベレージを残した。シューティングの精度は1年時に比べて格段に上がっており、今シーズンはさらなる飛躍が期待されていることは、ウォルツHCのコメントが示すとおりだ。

 

 ルイビル大の2021-22シーズン公式戦の初戦は、日本時間11月13日(北米時間12日)にホームのKFC Yum! センター(ケイエフシー・ヤム・センター)で行われる対アリゾナ大学戦。西海岸の強豪が集まるパシフィック12カンファレンスで上位フィニッシュが予想されるアリゾナ大はAPトップ25のプレシーズンランキングでも22位にランクインしており、ルイビル大と今野にとっては、現時点での全米における立ち位置を見極める機会となりそうだ。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



PICK UP