月刊バスケットボール5月号

NBA

2022.11.02

渡邊雄太、ネッツで初の10得点 - クラッチスリーに豪快ブロックショットで存在感を強烈アピール

 渡邊雄太が日本時間11月2日(北米時間1日)のブルックリン・ネッツ対シカゴ・ブルズ戦で、ネッツ入りしてからのレギュラーシーズンで初となる2桁得点を記録した。ネッツはこの試合に99-108で敗れたが、渡邊は3Pショット3本中2本、フィールドゴール全体では6本中4本を成功させて10得点を奪ったほか、4リバウンドと2ブロックで強烈に存在感を示した。

 

 


この試合はネッツがヘッドコーチだったスティーブ・ナッシュとの決別を発表した当日に行われ、ジャック・ボーンAコーチが臨時でヘッドコーチを務めるという緊急事態の中で行われた。それでも渡邊は第1Q残り7分25秒に早くも投入され、試合を通じて今シーズン最長の27分に48秒に渡りプレー。この試合を見る限り、ヘッドコーチの交代があってもコーチ陣の信頼は変わっていない様子で、見ごたえのある迫力満点のプレーで期待に応えた。

 

 数字としても得点とブロックがシーズンハイ、リバウンドもシーズンハイ・タイだったが、特に第3Q終盤にデマー・デローザンのレイアップをフロアに叩き落した強烈なブロックショットと、94-106と12点差を追いかける第4Q残り2分4秒に右ウイングから決めたクラッチ3Pショットは、NBAというエンタテインメントに期待するべきハイレベルなエッセンスが詰まった瞬間を生むプレーだった。その後のディフェンスではデローザンとマッチアップして、1対1でデローザンが得意とするミドルレンジのジャンプショットをアテンプトさえさせないタフなプレーも披露した。


渡邊はこの試合が6試合連続7試合目の出場で、3Pショット成功も6試合連続となった。平均得点4.4、平均リバウンド1.9本、フィールドゴール成功率60.0%、3P成功率58.3%はいずれも上昇中で3P成功率に関してはチームトップという好成績だ。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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