月刊バスケットボール6月号

国内

2021.11.02

富山グラウジーズ、秋田ノーザンハピネッツ、信州ブレイブウォリアーズが4次ラウンド進出決定! B2香川ファイブアローズは連日のB1アップセット - 第97回天皇杯

 第97回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会3次ラウンドは北海道会場(北海きたえーる)、佐賀会場(唐津市文化体育館)、大阪会場(岸和田市総合体育館)が11月1日に最終日を終え、それぞれ富山グラウジーズ、秋田ノーザンハピネッツ、信州ブレイブウォリアーズが4次ラウンド進出を決めた。また、東京会場(アリーナ立川立飛)ではB2の香川ファイブアローズが前日に続きB1勢の三遠ネオフェニックスを破り11月2日の4次ラウンド進出決定戦に駒を進めた。東京会場ではアルバルク東京も4次ラウンド決定戦進出を決めている。

 

北海道会場試合結果(11月1日分、10回戦)
富山が序盤のリードを守り切る


茨城ロボッツ87-94富山グラウジーズ
茨城 87(19 23 20 25)
富山 94(33 19 19 23)
※富山は4次ラウンド進出決定


北海道会場で4次ラウンド進出を決めた富山は、Bリーグ2021-22シーズンでは1勝8敗の西地区最下位で、10月27日にようやく開幕後初勝利を挙げたばかりだったが、負けたら終わりの天皇杯では好調に3つ白星を重ねている。この日の対戦は奇しくも、同じ1勝8敗で東地区最下位の茨城ロボッツが相手だったが、序盤に松井啓十郎の3Pショットとジュリアン・マブンガの積極的なオフェンスで2桁リードを奪い、最後まで守り切った。茨城は平尾充庸、福澤晃平らの得点で第4Q残り1分26秒に85-87の2点差まで詰め寄ったが、以降フィールドゴールを奪うことができなかった。


富山は21得点に9リバウンドのジョシュア・スミスがトップスコアラー。マブンガも20得点に9アシストを記録した。茨城はチェハース・タプスコットがゲームハイの27得点に9リバウンドと奮闘し、平尾も14得点で続いた。

 

佐賀会場試合結果(11月1日分、10回戦)
第3Qに18-0のスパート! 秋田が京都を下す


京都ハンナリーズ51-79秋田ノーザンハピネッツ
京都 51(11 17 08 15)
秋田 79(16 20 27 16)
※秋田は4次ラウンド進出決定


前日長崎ヴェルカを相手に102-92とハイスコアリングな展開で勝利を手にした秋田は、この日は京都を51得点に封じ、28点差をつける快勝となった。第1Q残り2分までは両チームが接戦を展開したが、秋田は徐々にリードを広げ、36-28で始まった第3Qの開始から約7分間にわたり京都を無得点に封じる18-0のランで一気に勝負を決めた。


京都は2桁得点プレーヤーが、3Pショット4本中3本を決めて11得点のジャスティン・ハーパーのみ。3Pショットはそのハーパー以外で19本中2本しか決められず、得点を伸ばすことができなかった。一方の秋田はジョーダン・グリンの13得点を筆頭に王 偉嘉、多田武史(ともに12得点)、古川孝敏(10得点)の4人が2桁得点に乗せ、王はリバウンドも10本のダブルダブル。その王をはじめチームとして42-32とリバウンドを制したことも勝因となった。

 

大阪会場試合結果(11月1日分、10回戦)
信州が接戦を制し4次ラウンド進出


信州ブレイブウォリアーズ87-94広島ドラゴンフライズ
信州 69(14 20 20 15)
広島 67(12 15 16 24)
※信州は4次ラウンド進出決定


接戦となったこの試合は、終盤の広島の攻勢を信州がしのぎ1ゴール差で勝利。クラブ初の天皇杯“10強”入りとなる4次ラウンド進出を決めた。第2Q序盤に、広島のピック&ロールを好ディフェンスで止め、接戦を抜け出した信州は、第3Q終了までに54-43と11点のリードを奪い優位に立った。


しかし第4Qに入ると広島はトーマス・ケネディ、ニック・メイヨらの得点で追い上げ、残り4分20秒に寺嶋 良ドライビング・フローターで得点した時点までの15-6のランで60-58と逆転に成功。以降は再び接戦となる。残り25秒の辻のフリースローでスコアは67-67。勝負を決めたのは信州の粘り強いリバウンドだった。終了間際、岡田侑大のランニングフローターがこぼれたところをウェイン・マーシャルがプットバックしてねじ込み、69-67としたところでブザーが鳴って勝負あり。信州は辻を1得点に封じたディフェンスも光る勝利だった。


勝った信州のトップスコアラーはジョシュ・ホーキンソンの20得点。広島はジャクソンが15得点を記録した。

 

東京会場試合結果(11月1日分、9回戦2試合)
B2香川が連日の金星! B1三遠を下してA東京との4次R進出決定戦へ


9回戦2試合が行われた東京会場では、前日横浜ビー・コルセアーズを倒したB2の香川ファイブアローズが、第1試合で三遠ネオフェニックスに24点差をつける快勝を収め、4次ラウンドP進出決定戦に駒を進めた。香川は11月2日に、同日滋賀レイクスターズに92-75で勝利したアルバルク東京と、4次ラウンド進出をかけて対戦する。


前日はテレンス・ウッドベリーが43得点の爆発でけん引した香川は、この日は26得点を挙げトップスコアラーとなったリース・ヴァーグをはじめ、出場した12人中10人が得点を記録。チームとして3P成功率46.5%(43本中20本成功)、2P成功率55.6%(27本中15本成功)と効率の良いオフェンスで大量得点を奪った。


アルバルク東京と滋賀レイクスターズの一戦は第3Q終了時点まではどちらに転ぶかわからない展開だったが、A東京は残り69-66の3点リードで迎えた残り7分4秒に小島元基が3Pショットを決めた時点から、残り2分47秒にセバスチャン・サイズがフリースローを決め88-68としたところまで19-2のラン。滋賀は勝負どころでA東京の総合力に対抗できなかった。A東京はサイズが19得点、17リバウンドのモンスターゲームを披露。アレックス・カークも10得点、10リバウンドのダブルダブルだった。

 

香川ファイブアローズ(B2)95-71三遠ネオフェニックス(B1)
香川 95(23 28 21 23)
三遠 71(19 18 13 21)


アルバルク東京(B1)92-75滋賀レイクスターズ(B1)
A東京 92(20 20 21 31)
滋賀 75(21 20 18 16)


11月2日(火)の対戦予定(10回戦)
19;00- A東京対香川

 

☆第97回天皇杯3次ラウンド勝ち上がり表

 

 

 第97回天皇杯の4 次ラウンドは、2021 年12月1日(水)に、以下のとおり2020-21シーズンのB1における3位から6 位までのクラブのホームエリア内アリーナ(4 会場)で行われる。


1. 琉球ゴールデンキングス対秋田ノーザンハピネッツ/沖縄アリーナ(沖縄県沖縄市)
2. シーホース三河体信州ブレイブウォリアーズ/ウィングアリーナ刈谷(愛知県刈谷市)
3. 大阪エヴェッサ対東京会場勝者/おおきにアリーナ舞洲 (大阪府大阪市)
4. 川崎ブレイブサンダース対富山グラウジーズ/川崎市とどろきアリーナ(神奈川県川崎市)

 

 その後大会はクォーターファイナル(2022年1月5日[水])、セミファイナル(2022年2月9日[水])を経て2022年3月12日のファイナル(土)へと進んでいく。

 

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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