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2021/10/27

馬場雄大(Gリーグ テキサス・レジェンズ)、NBAコールアップのカギはユーセージ%

 NBA Gリーグのテキサス・レジェンズ入りを表明した馬場雄大が10月25日、日本のメディア向けのズーム会見に登壇した。

 

 

複数チームからの勧誘の中、Gリーグを選択

 

 馬場はいつも通りの明るく覇気のある笑顔で、まずは「皆さんこんにちは、馬場雄大です。本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。今シーズンは再び、Gリーグのテキサス・レジェンズでプレーすることになりました」とあいさつ。「個人としてやっぱり、夢を達成するべく結果がすべてだと思うので、2年前と同じ環境ですが、自分の成長をコートの上で表現できたらなと思っています」と意欲を言葉にした。

 

 馬場は東京2020オリンピック後すぐに渡米。NBAのサマーリーグへの参加も考えていたが、日程的に合わなかったことからそれを見合わせ、3Pショットやピック&ロールに注力しながら、個人的なワークアウトとNBAチームのワークアウトへの参加を重ねて夏場を過ごしたという。

 

 昨シーズン、オーストラリアのNBLで所属のメルボルン・ユナイテッドのチャンピオンシップ・ランに大きく貢献し、東京2020オリンピックでも世界のトッププレーヤーたちを相手に実績を残した馬場は、複数チームから入団の誘いを受けたことを明かした。「Gリーグでプレーするという決断に至ったのは本当に最後の方なんですけど、さまざまなチームからお誘いをいただいて、オリンピックのスケジュールだったりNBAのスケジュールも考えた上で、最終的にレジェンズでプレーするという形になりました」

 

 馬場は自身の方向性として、泥臭いディフェンスなどの奮闘に加えて、点数の獲れるプレーヤーとして勝利に貢献することを目指すと話し、25-30分の出場時間で2ケタ得点という数値的な指標も示した。

 

ユーセージ%上昇による安定した活躍と爆発的な「馬場の日」到来に期待

 

 馬場と同じくGリーグでプレーした渡邊雄太(現トロント・ラプターズ、Gリーグではメンフィス・ハッスルでプレー)の得点を例として振り返ると、最初のシーズンだった2018-19シーズンには33試合に平均33.9分出場して14.2得点(フィールドゴール成功率43.6%、3P成功率33.1%)、翌2019-20シーズンには22試合に平均32.7分出場して17.2得点(フィールドゴール成功率54.2%、3P成功率36.4%)という数字だった。

 

 馬場自身は、最初にレジェンズに所属した2019-20シーズンに41試合に平均19.6分出場して6.3得点(フィールドゴール成功率50.3%、3P成功率41.1%)というアベレージを残している。

 

 渡邊がGリーグでプレーしていた当時は、オフェンスではピック&ロールのピッカーやスクリーナー、あるいはスポットアップ・シューターとしてコーナーでボールを待つような時間が長かった印象だ。実際、例えば2シーズン目、ユーセージ%(オフェンスでどれだけフィニッシャーとして使われるかの指標)は10試合以上出場したプレーヤーの中で7番目の18.8と、出場時間(チーム2位)の割に低かった。それでも1試合で40得点を奪った記録もあり、「自分の日」を作ることができていた。

 

 馬場の2019-20シーズンのユーセージ%は12.1で、これは同シーズンにレジェンズに登録された19人中の19位だったが、これをどこまで上昇させられるだろうか。もちろんまずはコートに立つことが大前提だが、その上でこのスタッツは追いかけていくと面白いかもしれない。最初のシーズンと比べて、馬場のプレーヤーとしての能力が向上しているのはもちろんだが、加えて英語でのコミュニケーション能力が格段に向上していることも、ユーセージ%を高める助けになるように思う。それはアメリカで5年間を過ごした渡邊のプロ1年目にはすでにあったが、海外挑戦が初めてだったGリーグ1年目当時の馬場にはなかったものだ。

 

 最初のシーズンの得点内容で際立ったのは、ブレイクでのスピードに乗ったダンクやレイアップと高確率の3Pショットだったが、さらに爆発的な「馬場の日」を作るには、ハーフコート・ゲームでドライブやカットからゴール近辺で得点を奪ってこられる能力をいっそう発揮していく必要があるだろう。かといってボールを独占するようなことは絶対にプラスにならない。馬場は「正しいプレーをしたい」とも話しており、ボールを得られるような良いところに良いタイミングでいることができるか、ボールを持ったときに得点機を得点機として生かせるか、相手の動きや状況に応じて最も効果的な判断ができるかといった、クリエイティビティ―を問われるシーズンになりそうだ。

 

 もちろんオフェンスだけではなく、それがディフェンスから始まることが非常に重要だ。適切な状況下で「ボールホーク」となりスティールし、あるいはルーズボールに食らいついてポゼッションを奪い、自らのオフェンス機会を増やす努力の一つ一つが、馬場のNBAコールアップへの道を切り開く。

 

 まずはレジェンズの開幕戦、日本時間11月6日(土=北米中部時間5日の金曜日)の対レイクランド・マジック戦に出場機会があるか、またその中でどんな活躍を見せるかに注目だ。Gリーグでの出場試合数はもちろん増えてほしいが、シーズン半ばからは舞台をNBAに移しての活躍を期待したい。

 

取材・文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)

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