男子日本代表

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2021/10/24

トム・ホーバス男子バスケ日本代表HCがBリーグ公式戦を視察

 10月23日に青山学院記念館で行われたサンロッカーズ渋谷対宇都宮ブレックス戦に、男子日本代表のトム・ホーバスHCが来場。就任後初めてのBリーグ視察を行い、現場でメディア向けのズーム会見に応じた。

 


コート上に視線を向けるホーバスHC(写真/©B.LEAGUE)

 

11月のW杯予選に向け選考は急ピッチ

 

 ホーバスHCは、東京2020オリンピックにいたる男子代表の試合については、映像ですでに見ているとのことだが、この日の視察について「生の試合を見ると、オフボール・アクションとか選手たちのリアクション、ディフェンスの呼び方とかがもっと良く見える」とポイントを説明。「まだ(選考に招集する)人数は決まっていないんですけど、これからそういうプロセスに進んでいきます。今日から楽しみです」と男子日本代表HCとしての始動に対する意欲をにじませた。


 ホーバスHCの見守る中でプレーした中には、渋谷にベンドラメ礼生、宇都宮に比江島 慎と二人のオリンピアンがいたが、やはりこの二人が注目の存在のようだった。ただし、「レオと比江島をよく見ているんですが、若い選手も見ています」とのことで、個別の名前は明かさなかったものの、候補の絞り込みに際して視野を広く持っていることをうかがわせた。

 

この試合でベンドラメは3Pショット5本中4本を成功させ14得点、6アシスト、3リバウンドを記録し、76-63の勝利に貢献。ホーバスHCへのアピールも強かっただろう(写真/©B.LEAGUE)

 

 ホーバスHC体制下での初陣となるのは、中国代表と2度対戦する11月のFIBAワールドカップ予選。そこまでの時間が限られていることもあり、「試合後にちょっと選手たちと話したい。皆の気持ちが聞きたいし、僕のバスケットを説明したい」と、ホーバスHCは積極的だった。その時期はBリーグ前半戦の真っ只中。理想のロスターを作るのは簡単ではないとの意識が当然あるだろう。


 ホーバスHCは映像でプレーヤーを見るだけでなく、各チームのコーチングスタッフと盛んにコミュニケーションを取っていることも明かしていた。それぞれの事情を汲みながら、トライアウトには20数人を呼びたい意向だという。「本当に短いトライアウトをやって15人程度にしていきます。時間がないので、僕のバスケットスタイルで誰が合うか、探しています。やはりオリンピックの経験は大きい。それでもやはりトライアウトです」

 

 ホーバスHCのスタイルは、女子日本代表がそうだったように、全員が3Pショットをねらえてスピードがあるというのが特徴だ。しかし、それらの点でホーバスHCの基準を満たすことは最低条件であって、より大きな選考のポイントは、代表活動にどこまで意欲を持てるかと、新体制での船出をどれだけ信じることができるかというマインドセットの問題ではないだろうか。

 

 技量として申し分なく、Bリーグのシーズン中に行われる短期間のセレクションに全力を投入できる意欲があり、それが可能な環境にあるプレーヤー。選考に残るのはそういったプレーヤーたちだろう。


不在の海外組と故障離脱中の渡邉飛勇に代わる人材プラスアルファ


 ホーバスHCは考えうる各ポジションの代表候補について、「1-3番に良い選手がたくさんいる。4-5番はあまり多くはないので、考えどころ」という見方を示した。ポジションによらず、3Pショットだけではなくペイントアタックやペイントでのフィニッシュを得意とするプレーヤーを探しているといい、帰化枠ではアグレッシブな速いスタイルに適応できる人材を望んでいる。また、先に行われた就任会見の際には、ポイントガードについて、サイズよりもスキルを重視する考えを公にしていた。

 
 現時点ではNBAプレーヤーの八村 塁(ワシントン・ウィザーズ)渡邊雄太(トロント・ラプターズ)とは連絡を取っておらず、両者と会うのは対中国代表戦の後だという。馬場雄大も10月23日にNBA Gリーグのテキサス・レジェンズ入りが発表になったばかりであり、国内組オリンピアンでは渡邉飛勇(琉球ゴールデンキングス)がBリーグ開幕直前に故障離脱している。


 したがって11月の代表活動には、たとえオリンピアンを軸とした選考だとしても、この4人の枠を埋めるオリンピアン以外の人材が、少なくとも含まれることになる。安藤誓哉(島根スサノオマジック)、安藤周人(アルバルク東京)、アキ・チェンバース(群馬クレインサンダーズ)、ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)、ライアン・ロシター(アルバルク東京)、篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)、竹内公輔(宇都宮ブレックス)、辻 直人(広島ドラゴンフライズ)といった東京2020オリンピック前に候補に名を連ねたプレーヤーたちにチャンスがあるだけでなく、他のプレーヤーたちからホーバス・スタイルにフィットする選考が行われる可能性もあるだろう。また、オリンピアンが必ず選ばれる保証もなく、4人の枠を埋めるだけの競争ではない。


 中国代表についてホーバスHCは、「大きさもあり強い選手も多い」と話し、「相手のローポストのディフェンスやボックスアウトができるか、クエスチョンマークがたくさんある」と高さ対策を課題に挙げた。しかし描いているスタイルは、中国代表がついてこられないほど圧倒的なスピードとアウトサイド・シューティング。そのコンセプトと戦術を信じられるロスター作りができれば、2年後の本番がいっそう楽しみなチームになる。

 

 「相手にプレッシャーをかけたい。速いバスケで、全員が空いていれば打っていく。アグレッシブなペイントアタックなどでプレッシャーをかけたい。短期間にできるかどうかはわからないが、本当に楽しみです」。そう語るホーバスHCは、女子日本代表を東京2020オリンピック銀メダルに導いた8月当時と同じ闘士の表情をしていた。

 

文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)

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