月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2021.10.13

Bリーグが「将来構想」の追加決定事項を発表

 Bリーグは2021年10月12日の理事会において、2026-27シーズンからのリーグ構造改革「将来構想」について、B3リーグの同一法人化の方針、継続資格認定および未達時の対応、新B1における利益基準の取扱いを決定し、発表した。世界に伍する最高のプレーや最高のエンターテイメントを提供し、「バスケで日本を元気に」していけるよう、各クラブがよりいっそう事業にフォーカスできる環境を作ることをねらい、現行制度にあらたに3項目を追加適用した新制度にしていく。

 

 Bリーグの「将来構想」については、去る6月22日に、2026-27シーズン以降の新B1、新B2参入に必要な入場者数基準、アリーナ基準、売上基準を示すクラブ審査基準等概要が公表されている。この概要発表時点では、昇降格を撤廃してクラブライセンス基準を引き上げる方向性が示されていたが、今回示された内容では、ライセンス基準の複数年に渡る未達の場合には降格が起こる旨が記載されている。追加となる3項目の要点を以下にまとめる。

 

■B1、B2にB3を加えた運営法人の同一法人化(現状ではあくまで方針として)


現行制度のB3リーグはプロ・アマ混合で、Bリーグの下部リーグという位置づけだが、新制度では完全プロ化され、Bリーグの一部とする方針(あくまで方針の決定であり、最終決定は社員総会にて行われる)。B1、B2、B3を同一運営法人による一体のプロリーグとすることで、バスケットボール業界全体の育成やさらなる発展を目指す。


この方針が実際に決定事項となり推進されていく場合には、新B3(仮称)がBリーグに加わると同時に、現在のB3(一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグ)は解散となる。


■複数年の基準未達は降格


新制度においては、入会後も各ディビジョンにて所属クラブの継続審査を行い、複数年にわたり基準未達が発生した場合に降格が発生する。審査内容はアリーナ基準、入場者数基準、売上高基準以外にも、現行ライセンスに準ずる項目について検討していく。


B1では未達期間が3期連続となった場合に降格の対象となり、未達の内容が新B2 (仮称)基準を充足している場合には新B2への降格だが、新B2基準も充足していない場合には一気に新B3へ降格となる。B2では2期連続未達の場合が降格の対象となる。


■新 B1 における利益基準の取扱い


新制度においては、クラブライセンス交付規則F.01で規定される利益基準の取扱いについて「3期連続赤字不可」としているが、純資産が一定額以上の場合にはこの限りではない。また、「一定額」の内容は今後検討される。

※クラブライセンス交付規則 F.01 利益基準: ライセンス申請者の計算書類において、3期連続で当期純損失を計上した場合は、本基準は充足しないものと判定する

 

 Bリーグの「将来構想」詳細については、Bリーグの特設サイトで情報を閲覧できる。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



タグ: 将来構想

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