月刊バスケットボール5月号

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2021.10.10

安間志織(アイスフォーゲル)、ブンデスリーガ第4週も2ケタ得点、チームの4連勝に貢献

 安間志織(アイスフォーゲルUSCフライブルク)が、ドイツ女子ブンデスリーガで安定した活躍を続けている。日本時間10月10日(ドイツ時間9日)未明に、ホームアリーナのウニドームで行われたレギュラーシーズン4試合目、対GISAライオンズSVハーレ戦にスターターとして出場した安間は、公式記録発表前時点での手元集計ながら14得点、5リバウンド、6アシスト、1スティールを記録する活躍。チームは開幕から負けなしの4連勝だ。


この日の試合は、エミリー・マリア・カピッツァの3Pショットを安間がアシストするプレーでアイスフォーゲルが先制したが、序盤に接戦となり第1Q半ばからはライオンズがリードを奪う展開。しかしクォーター終了間際、安間がブザービーターとなるジャンプショットでこの試合での自身初得点を記録し15-18と追い上げると、第2Qにも追撃のフリースロー2本と、トップからのドライブをコービー・ブライアント張りのスピンムーブでフィニッシュして得点につなげるプレーで、19-20とさらに点差を詰めていく。このクォーター残り4分22秒には、ディフェンス・リバウンドから自身でボールを運び、そのままペイントにアタックしてターンアラウンド・ジャンパーを決めて29-28と逆転に成功するなど、要所で得点に絡んだ。


試合を重ねるたびに、安間に対する相手のマークが厳しくなっていることが感じられ、この試合でもたびたびハードなファウルを受けるシーンがあった。しかしそこで得たフリースローは4本すべて成功させ、またゲームクロックが止まったときにはチームメイトに声をかけコミュニケーションを取り、この日もチームリーダーらしく落ち着いたプレーぶりだった。

 

 プレーメイクに関しては、相手が密着してきても慌てずに、逆にプレッシャーをかけてきたことで相手のディフェンスが崩れてオープンとなった見方にキラーパスを連発。また、アシストとして記録されないものの、ラストパスのひとつ前に局面を打開するパスが安間の手から飛んでいくシーンも何度もあった。


後半は第3Q半ばに3つ目のファウルを取られたことで出場時間が限られてしまったが、逆に相手がチーム全体としてファウルトラブルに陥ったこともあり、アイスフォーゲルはリードを拡大。試合を締めくくる第4Q残り約3分には、安間もコートに戻り、リバウンドとアシストを1本ずつ記録した後にチーム最後のフィールドゴールも決めている。冷静なプレーぶりが光るとともに、ハラルド・ヤンソンHCの安間に対する信頼の厚さが感じられた終盤の攻防だった。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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