月刊バスケットボール5月号

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2022.09.28

FIBA女子ワールドカップ2022決勝ラウンド組み合わせと注目チーム

 日本が残念ながらグループラウンド敗退となったFIBA女子ワールドカップ2022だが、9月27日までにグループラウンド全日程を終え、29日(木)からはいよいよ8強が激突する決勝ラウンドが始まる。準々決勝の組み合わせは以下のとおりだ(カッコ内はグループでの順位)。

 

☆準々決勝組み合わせ
アメリカ(A1)vsセルビア(B3)
プエルトリコ(A4)vsカナダ(B2)
中国(A2)vsフランス(B4)
ベルギー(A3)vsオーストラリア(B1)

 


(©FIBA.WWC2022)


グループラウンドでは最終的に、グループAでは大会4連覇を目指すアメリカが、グループBでは開催国オーストラリアがトップ通過という結果。アメリカはここまで唯一無傷の5連勝で、FIBA世界ランキング1位のチームに恥じない戦いぶりを見せている。オーストラリアは大会初日にフランスに黒星を喫したが、以降は4連勝で、2006年のブラジル大会以来の2度目の王座獲得に向けチーム力の高まりを感じさせる戦いぶりだ。

 


アメリカのガード、ケルシー・プラムは今大会全体4位の平均15.7得点を記録している(写真/©FIBA.WWC2022)

 


27日に日本を破ってグループBトップ通過を決めたオーストラリア。試合を重ねるごとに調子を上げてきている(写真/©FIBA.WWC2022)


東アジアからは中国が唯一の8強入り。200cm越えのセンター、ハン シューとリー ユェルの2人と、シューティングガードのリー メンを軸としたオフェンスで、ここまでの5試合で平均75.9得点を記録しているが、これは今大会でアメリカ(80.6)に次ぐ2位の数字だ。また、平均リバウンド数34.6本は堂々今大会トップ。FIBA世界ランキングは7位で決勝トーナメントに進出した8チーム中6番目の順位だが、27日には格上のベルギー(同5位)に対し81-55と圧倒的な勝利を収めており、決勝トーナメントでもアップセットを狙える力を感じさせている。

 


中国のトップスコアラー、リー メン。平均14.6得点でチームをけん引している(写真/©FIBA.WWC2022)


プエルトリコは今大会におけるシンデレラチーム。2月にワシントンD.C.(アメリカ)とサントドミンゴ(ドミニカ共和国)で行われた予選では、プエルトリコは出場権を逃していた。しかし同月に勃発したロシアのウクライナ侵攻を受け、予選で出場権を手にしたロシアがFIBAの競技会から排除される事態となったことで、今大会への切符を手にすることとなった。グループラウンドでは27日の韓国戦で2勝目を挙げて、チーム史上初の決勝トーナメント進出を達成。FIBA世界ランキングは17位で8チーム中最も低いが、どこまで登っていけるか注目のアンダードッグだ。

 


(月刊バスケットボール)



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