月刊バスケットボール5月号

女子バスケ日本代表、若手への自信を感じさせる13人の布陣で第9次合宿突入

 東京2020オリンピック後に再編成中の5人制バスケットボール女子日本代表候補が、9月10日から第9次強化合宿に入っている。今回のチームは、2021年9月27日(月)から10月3日(日)までアンマン(ヨルダン)で開催されるFIBA女子アジアカップ2021に向けたチームで、ヘッドコーチは恩塚 享氏。公益財団法人日本バスケットボール協会が9月10日に発表した第9次強化合宿参加メンバーリストには、前回8月26日に発表された16人から3人をカットした13人が名を連ねている。


第9次強化合宿に臨んでいる13人(下記)は、平均身長177.4cm、平均体重70.0kg、平均年齢22.8歳。この数値は東京2020代表の12人と比較すると、身長で1.8cm高く、体重は1.9kg多く、年齢は3.0歳若い。また、若手主体ではあるが、東京2020の5人制銀メダリストが5人、3x3代表が3人含まれており、国際試合の経験値では豊富な人材と言える。

 

 ケガからのリハビリが間に合わず東京2020の出場を逃した渡嘉敷来夢(ENEOSサンフラワーズ)は、今回も第9次強化合宿を前に田中真美子(富士通レッドウェーブ、PF)、平末明日香(トヨタ紡織サンシャインラビッツ、PG)とともに選考から外れた。

 

 FIBA女子アジアカップ2021は大会5連覇がかかるだけではなく翌年のFIBA女子ワールドカップ2022に向けても重要なステップ。ここまでの人選は、必勝を期すこの舞台を一方で若手の経験値を積み上げる機会と捉え、パリ2024に続く人材育成をさらに一歩進めたいという意向を感じさせる。またそれと同時に、若手の能力に対する自信の証しと捉えることもできそうだ。プレーヤーの立場からは、アジアにおける女王の座を守るという重要なミッションに向け、新鮮なモティベーションを得られるのではないだろうか。


第9次合宿は9月23日(木)まで、味の素ナショナルトレーニングセンター (東京都北区)にて行われる予定だ。

 

第9次合宿には、赤穂ひまわりほか東京2020銀メダリストも5人含まれている(写真/石塚康隆 月刊バスケットボール)


FIBA女子アジアカップ2021日本代表候補(第9次強化合宿メンバー)

■スタッフ ※プロフィールは役職、氏名、所属の順
ヘッドコーチ 恩塚 享/東京医療保健大学
アシスタントコーチ 上野経雄/JBA
アシスタントコーチ 鈴木良和/株式会社ERUTLUC
スポーツパフォーマンスコーチ 佐藤晃一/JBA
スポーツパフォーマンスコーチ 松野慶之/JBA
アスレティックトレーナー 岩松真理恵/JBA
アスレティックトレーナー 古澤美香/株式会社リニアート
マネージャー 小松佳緒里/ENEOSサンフラワーズ
マネージャー 成井千夏/JBA
マネージャー 木村絵理/トヨタ自動車株式会社
サポートスタッフ 西村拓也/JBA
テクニカルスタッフ 冨山晋司/JBA


■プレーヤー ※プロフィールは氏名、ポジション、身長(cm)/体重(kg)、生年月日(年齢)、所属(出身地、出身校)の順
林 咲希 SG 173/67 1995/03/16(26)/ENEOSサンフラワーズ(福岡県、白鷗大学)
根本葉瑠乃 SG 176/65 1995/04/18(26)/三菱電機コアラーズ(愛知県、常葉学園高校)
宮崎早織 PG 167/54 1995/08/27(26)/ENEOSサンフラワーズ(埼玉県、聖カタリナ女子高校)
西岡里紗 C 186/81 1997/03/03(24)/三菱電機コアラーズ(奈良県、大阪桐蔭高校)
永田萌絵 PG 174/65 1997/06/20(24)/トヨタ自動車アンテロープス(長崎県、東京医療保健大学)
中田珠未 PF 183/70 1997/12/21(23)/ENEOSサンフラワーズ(埼玉県、早稲田大学)
赤穂ひまわり SF 185/72 1998/08/28(23)/デンソーアイリス(石川県、昭和学院)
宮下希保 SF 179/73 1998/10/06(22)/トヨタ自動車アンテロープス(石川県、県立足羽高校)
馬瓜ステファニー PF 182/80 1998/11/25(22)/トヨタ自動車アンテロープス(愛知県、桜花学園高校)
オコエ桃仁花 PF 182/88 1999/02/07(22)/富士通レッドウェーブ(東京都、明星学園高校)
山本麻衣 PG 165/58 1999/10/23(21)/トヨタ自動車アンテロープス(広島県、桜花学園高校)
奥山理々嘉 SF 180/72 2000/04/06(21)/ENEOSサンフラワーズ(神奈川県、八雲学園高校)
東藤なな子 SG 174/65 2000/11/29(20)/トヨタ紡織サンシャインラビッツ(北海道、札幌山の手高校)

 

文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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