月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2021.09.09

大塚裕土(アルティーリ千葉)、新たなる挑戦に向かう秋

 9月11日(土)に川崎市とどろきアリーナで行われる川崎ブレイブサンダースとアルティーリ千葉のプレシーズンゲームで、古巣を相手に新規参入チームのキャプテンとしてプレーする大塚裕土。日本一をねらうチームから、歴史の1ページ目を綴ろうというチームへの移籍という大きな決断をしたベテランに、シーズン開幕が近づいた今の心境を聞く。

 

大塚は2021-22シーズンを、アルティーリ千葉のキャプテンとして迎える


――新チームに来たきっかけや理由はどんなものでしたか? またここで成し遂げたいと思っていることなどはありますか?

 

 昨シーズン、年間チャンピオンには届きませんでしたが、天皇杯を優勝することができ、目標を一つ達成することができました。自分の中では一つ区切りがつきました。もちろん、再度リーグ制覇をしたいとも思いましたが、いろいろなことが重なりアルティーリから明確なビジョンを見せてもらえたのと、アンドレ・レマニスHCが就任するということを聞き、とても魅力を感じました。


今までこのような優勝争いをするクラブから新規クラブに移籍することがなかったのも、自分の中ではとてもポジティブに考えています。ここで結果を出すことによって、カテゴリーに関係なく移籍が活発になり選手の価値が上がると思っているからです。そのきっかけにもなりたいです。


クラブとしては、今季B3リーグを全勝優勝して来季に繋げること。そして将来的には2026年の新リーグに参入し、今いる若手選手がしっかりとチームに残って代表に絡んだり、そういう高いレベルの選手が集まるクラブになっていることです。


――アンドレ・レマニスHCの下でのプレーの感触はどんなものか、どんなことを学ばれているかを教えてください。

 

 詳しくは言えませんが、プレーコールやディフェンスの種類、そしてポジションや呼び方なども違い、覚える事がたくさんあります。

 

 ただ、形を遂行するのではなく、あくまできっかけでそのあとはリード&リアクトで動きます。世界のトップで戦っているコーチは、こんなに細部まで考えて指示を出しているのかと毎日成長を感じられています。

 

――いきなり古巣との対戦ですが、率直にどんなお気持ちでしょうか?


こんなに早くとどろきアリーナで試合ができると思っていなかったので、正直ビックリです。ファン感謝祭のときに、これで当分ここに立つことはないなーって思ってましたから。


――自チームの状況だけでなく、相手のこともよく知るお立場から、B1上位の川崎に対抗できる自信はどのくらいありますか?


自分たちがやりたいことを一つでも多く出すこと、目の前の相手に多くポゼッションで勝つことが今回のターゲットです。


若手にもトップクラスのトランジションディフェンスと強度を持つチームが、どのようにプレーしているか肌で感じ、たくさん吸収してもらいチームとして成長したいですね。


私も含め全員が失敗を恐れずチャレンジして、シーズンに入れたらと思ってます。


川崎さんの日々の練習強度や取り組みを知っているからこそ、対抗とか互角にとかそういう言葉は一切頭に浮かびません。ただ、将来的にはCS(チャンピオンシップ)で、今在籍している若手が中心になって勝っている姿は見たいです。


取材/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



PICK UP