月刊バスケットボール6月号

5人制バスケ女子日本代表は世界8位 – FIBA世界ランキング最新版発表される

最新ランキングでは世界の8強入り。今後の発展を大いに期待させる上昇だ(写真/©fiba.basketball)

 

 東京オリンピックで銀メダルを獲得したバスケットボール女子日本代表が、8月13日に発表されたFIBA(国際バスケットボール連盟)の世界ランキングで8位に入った。

 

 日本代表はオリンピック前の時点では世界10位だった。しかし、銀メダル獲得の過程でフランス代表(対戦段階では世界5位)から2勝、ベルギー代表(同6位)から1勝とランキング上位相手に立て続けに金星を挙げた戦いぶりが、ここでも躍進の形で現れた。

 

 日本で見ている自国ファンとしては、今回の“銀メダルラン”でもう少し大幅な上昇があってもおかしくないという印象を持つ人も多いかもしれない。しかしトップ10で日本よりも上位に入った7チームは、それぞれが一定以上の成果を残していた(カナダ代表以外すべてベスト8入り、カナダも得失点差で9位)ことから、相対的に大きな上昇にまでは至らなかった。

 

 とはいえ、今大会の戦況を見ても世界において頭一つ抜きんでた存在と言えるのはアメリカのみ。2位のスペイン以下、トップ10の実力差はほとんどなさそうだ。

 

 日本代表は次のステップとして、第23回Wリーグ開幕直前の9月27日(月)から10月3日(日)までアンマン(ヨルダン)で開催されるFIBA女子アジアカップ2021に臨む。この大会では、東京オリンピックでチームを指揮したホーバス トム氏ではなく、アシスタントとしてホーバスHCを支えた恩塚 亨氏がヘッドコーチを務める。

 

 アジアカップは優勝すれば5連覇、ベスト4以内でFIBA女子ワールドカップ2022(オーストラリアのシドニーで2022年9月22日から10月1日まで開催予定)への出場権獲得。もちろん将来的にランキングを左右する要素にもなる。ディフェンディング・チャンピオンの誇りという意味でも、将来に向けた実利的な意味合いでも重要なこの大会で、しっかり期待通りの結果を出していきたいところだ。


☆FIBA世界ランキングトップ10
1位 アメリカ
2位 スペイン
3位 オーストラリア(アジア・オセアニア1位)
4位 カナダ
5位 フランス
6位 ベルギー
7位 中国(アジア・オセアニア2位)
8位 日本(アジア・オセアニア3位)
9位 セルビア
10位 トルコ


☆アジア・オセアニア勢ランキング上位(50位以内)
19位 韓国
34位 チャイニーズ・タイペイ
36位 ニュージーランド


☆トップ50における大幅な上昇(+5以上)
USバージン諸島 49位→38位(+11)
ボスニア・ヘルツェゴビナ 34位→27位(+7)
ドミニカ共和国 44位→37位(+7)
プエルトリコ 23位→17位(+6)
マリ 47位→41位(+6)
ベネズエラ 52位→46位(+6)
スロベニア 30位→25位(+5)


☆トップ50における大幅な下降(-5以上)
イスラエル 42位→50位(-8) 
チェコ 16位→22位(-6)

 

文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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