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2021/07/23

日米バスケ文化比較 - 4つの違いを抽出

 日本独自のバスケットボール文化について、本場アメリカのファン、ジェフ・スキナーさんと話す機会があったのだが、バイリンガルの立場でのさまざまな事象の受け止められ方が面白かった。日本のバスケットボールが今後さらに国際化していく流れの中で、国内シーンを海外のファンにより楽しくエキサイティングだと感じてもらえるような伝え方の参考として、一つの視点としてまとめてみる。

 

ユタ・ジャズのホームゲームを観戦した際のジェフさんとお仲間お二人(ジェフさん提供)


1. プレーの質とは別の迫力と臨場感を生む映像と音


 スキナーさんが指摘するポイントの一つは、映像の質に関するものだった。アメリカと日本では、試合を捉えるカメラの台数とアングルが違うという。

 

 例えばワシントン・ウィザーズの試合では、5Kの動画撮影機材38台がコートの周りに設置され、360度全方向から穴のない視覚を提供できる。リプレーや静止画(フリーズフレーム)も含め、特定シーンのあらゆる情報をさまざまな角度から提供する術が用意されているのだ(参照記事)。

 

 「NBAではアングルの変化もたくさんある。クローズアップも含め、もちろん日本の中継でも似たことはやっていますが、ずっと同じ絵であまり変化がないと感じるんですよね」と話すスキナーさんは、5秒送りで試合を早送りしてみたことがあるそうだ。すると、NBAの方が断然絵が変わっていることに気づいた。「たまたま見た試合のせいかもしれない」とは言うものの、そうしてみたくなるほど日米の映像に歴然と差があったのだ。

 

 今年のBリーグファイナルでは、プレーヤーたちが歩く通路やロッカールームの様子が写し出されていた。こうした映像はまだまだ日本では珍しいもののように思ったが、アメリカでは当たり前のコンテンツ。例えば今年のNBAプレーオフで、ウィザーズのラッセル・ウエストブルックがロッカールームに向かおうとした際に、その頭上からポップコーンをひっかけた不届き者がいたが、そういった状況もこと細かに放送される。

 

 新型コロナウイルス感染拡大前は、NBAでは試合前後にロッカールームがメディアに開放されていた。そのため、会見場とは別にプレーヤーのインタビューもその場からの映像が公開されることがよくあった。試合前の緊迫感や試合後の喜びなど関係者の感情も、より生々しく伝えられる環境だった。

 

 スキナーさんが感じる日米の違いは映像だけではない。その一例はダンク時のリムの音。収録するマイクの性能なのか、設置方法なのか。ダンク自体のパワーの差もあるだろうが、とにかく「ボールがリングに当たった時の音は個人的にはNBAの方が好き。NBAでもスタジアムによって差があると思う」という意見だ。

 

 また、特定のプレーヤーにつけられたマイクで試合中の会話や息づかいを伝える手法も、アメリカではよく見るが、日本の試合中継では見たことがないという。

 

 アメリカだと『Mic’d up 』などの呼び名がついた一般的な企画だが、「コート上で実際にプレーするプレーヤーやコーチがどういう考えを持っており、どういう会話をしているのか知ることができてとても楽しい」とスキナーさんは話してくれた。これも確かに日本では、少なくとも広くなされてはいないかもしれない。

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