月刊バスケットボール6月号

U17女子日本代表、 FIBA U17女子ワールドカップ2022は 8位で終了

 U17女子日本代表が出場しているFIBA U17女子ワールドカップ2022(ハンガリー開催)が、7月17日に大会最終日を迎え、日本はドイツとの7-8位決定戦に臨んだ。試合開始からの約5分間に2-11と先行された日本は、この立ち上がりの重苦しさを引きずり最後までリードを奪うことができず、50-59で敗れた。アクティブなディフェンスで、ドイツに20ターンオーバーを犯させて失点を食い止めた一方で、16得点を挙げた東 紅花(福岡大学付属若葉高校2年)、13得点の八木悠香(京都精華学園高校2年)と二人が得点を2ケタに乗せても全体としてフィールドゴール成功率が上がらず得点を伸ばせない今大会の傾向を克服できずに終わった。

 


ドイツとの今大会最終戦、チームハイの16得点を記録した東 紅花(写真/©FIBA.U17WWC2022)



☆FIBA U17女子ワールドカップ2022大会 日本試合結果
日本 50(14 11 13 12)
ドイツ 59(22 10 14 13)
日本トップパフォーマー
東 紅花(福岡大学付属若葉高校2年) 16得点、4リバウンド、2アシスト、4スティール
八木悠香(京都精華学園高校2年) 13得点、フィールドゴール成功率50.0%、5リバウンド、2アシスト、2スティール、1ブロック
下田美希(埼玉栄高校2年) 4得点、2リバウンド、3アシスト、1ブロック
大上粋奈(広島県立広島皆実高校2年) 4得点、8リバウンド、1スティール


今大会の日本は、グループラウンドでメキシコに、準々決勝進出決定戦でスロベニアに勝利し、通算では2勝5敗という成績での8位。アジア選手権銀メダル獲得時から7人を入れ替えて臨んだチーム構成は、合宿期間に一緒にプレーしたメンバーではあったものの、連係や一体感の点でベストと言えたかどうかは疑問だったが、別の視点からは、同じチームで臨むよりも多い人数のタレントが海外経験を積む機会を得たのであり、その意義も大きい。各メンバーの今後の成長にこの経験は間違いなく生きてくるだろう。



スタッツランキングを見ると、日本はチームとして3P成功率25.6%が出場全16チーム中6位、フリースロー成功率70.6%が同2位と上位に入っていた。ターンオーバー数も少ない方から数えて4番目の17.4本だった。個人成績では、八木がスティール部門で大会全体の9位タイに入る平均2.6本という数字を残した。


厳しかったのはリバウンドで、平均39.0本は16チーム中15位。また、2Pフィールドゴールの成功率34.1%も同13位で、これはゴールに向かった際にペイントエリアとその周辺から決めきれなかったことを示している。プレッシャーディフェンスとロングレンジゲームを武器に戦った日本だが、普段国内での試合で体験できない高さとフィジカリティーに対抗しきれなかった形だ。


なお最終的に優勝したのは、日本も準々決勝で対戦したアメリカ。準優勝はスペイン、3位にはフランスが続いた。

 


八木悠香はスティール部門で大会全体の9位にランクイン。平均12.0得点、5.6リバウンド、ダブルダブルが2度とオールラウンドな活躍だった(写真/©FIBA.U17WWC2022)


(月刊バスケットボール)



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