月刊バスケットボール5月号

U17女子日本代表、アメリカに敗れ5-8位決定戦へ - FIBA U17女子ワールドカップ2022準々決勝

 FIBA U17女子ワールドカップ2022は7月15日に決勝トーナメントがスタート。U17女子日本代表は、準々決勝で優勝候補最右翼のアメリカと対戦し、38-112と大きく差をつけられて敗れた。

 


アメリカのプレッシャーディフェンスに苦しめられた日本。しかし13得点を挙げた東 紅花の活躍など光る要素もあった(写真/©FIBA.U17WWC2022)


アメリカはこの試合前までの4試合で平均95得点、38失点、得失点差57点という圧倒的な強さで4連勝していたチーム。日本は試合開始から3分経たないうちに17点を連取され、第1Q残り7分13秒に柴田柑菜(京都精華学園高校3年)の3Pショットで初得点を挙げたものの、その後もアメリカのフルコートプレスの前にボールをフロントコートに運ぶのも精いっぱいの展開が続いた。


アメリカの強さは段違いで、日本はバックコートでもフロントラインでもサイズとフィジカリティーだけではなくスピード、緩急、シューティングとあらゆる側面で上回られた。特に序盤に関しては、緊張からくる硬さやアメリカ相手という意識もあってか、準々決勝進出決定戦まで見せていた自分たちらしさを発揮できずミスを連発。前半だけでターンオーバーも20に到達していた。

 


ただ、19-73から始まった後半は、アメリカがフルコートプレスを敷かなくなったこともあるが19-39と前半とは異なる内容の戦いを見せることができた。前半の出来が響き非常に悔しい100点ゲーム負けとなったが、13得点と唯一得点を2ケタに乗せた東 紅花(福岡大学付属若葉高校2年)や、体格で勝る相手とポジションを競い合ってオフェンスでの3本を含む5リバウンドをつかんだ門脇瑚羽(北越高校3年)、クイックネスに長けた相手ガード陣からの厳しいプレッシャーに対峙しながら懸命にプレーメイクし続けた三次真歩(広島県立広島皆実高校3年)の頑張りなど、今後につながりそうな評価すべき点もいくつも見つかる試合でもあった。


準々決勝で敗れた日本は、5-8位決定戦で、今大会の2試合目で敗れた相手である開催国ハンガリーとの再戦が決まった。アメリカとの対戦で得た貴重な経験は積み上げていける要素。次戦は一度負けた相手に対して、今大会での成長ぶりを計る機会にもなりそうだ。悔しい結果から切り替えて戦い続けることができるか、価値ある挑戦の機会がまだ続いていく。

 


最も悔しい思いをしたのはプレーメイクを任された三次真歩だったかもしれない。しかし最後まで戦い続けた(写真/©FIBA.U17WWC2022)

 

 

☆FIBA U17女子ワールドカップ2022大会準々決勝、日本試合結果
日本 38(07 12 09 10)
アメリカ 112(43 30 18 21)
日本トップパフォーマー
東 紅花(福岡大学付属若葉高校2年) 13得点、4リバウンド、1アシスト、2スティール
八木悠香(京都精華学園高校2年) 4得点、1リバウンド、1アシスト、4スティール
門脇瑚羽(北越高校3年) 2得点、5リバウンド
下田美希(埼玉栄高校2年) 2得点、1リバウンド、2アシスト


(月刊バスケットボール)



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