女子バスケ1996アトランタ日米決戦の記憶

 レジェンドたちのこうした印象を聞くと、アメリカ代表にとって日本代表は、伝統的に非常によくスカウティングされている印象を持つ。ステイリーHCも対戦する際のイメージを持っているだろう。しかも、今年の日本代表は1996年とそっくりの特徴を持って大会に臨んでいくことが明らかだ。それでなくても格上の相手に、さらにアドバンテージがあるように思える。

 

最初の日米対決は日本が勝利

 

 ちなみに 1976年のモントリオール大会では、日本がアメリカに84-71で勝っている。当時も小柄だった日本代表は、中でも小柄な162cmのガードで、この大会の得点王となった伝説のスコアラー、生井けい子が35得点。前年コロンビアで開催されたFIBAワールドカップで銀メダルに輝いた実力(生井は大会MVP)を発揮した。ただしこの大会で日本代表はメダルを逃し、アメリカは銀メダルを獲得している。

 

 2016年のリオ大会でも両チームが対戦したことを覚えている人は多いだろう。1996年と同じ準々決勝で実現したこの日米対決では、日本は64-110と差をつけられた。ターンオーバー数は13-13と互角だったが、リバウンドで26-50と圧倒された上、3Pショットで1996年のような差をつけることができなかった。渡嘉敷来夢、吉田亜沙美(ともに当時JX-ENEOSサンフラワーズ)らを軸とした日本代表は大いに健闘し、上位進出の可能性を感じさせたが、アメリカ代表はその上を行く進歩を遂げていた。

 

 今回はどうなるか…。金メダルの可能性を図る本番前最後の前哨戦『三井不動産カップ2021』は、7月15日(木)から始まる。本番での対アメリカ代表戦は7月30日(金)だ。

 


東京オリンピックで3Pシューターとして活躍が期待される三好南穂(トヨタ自動車アンテロープス)


☆女子日本代表今後の試合予定


1)三井不動産カップ2021バスケットボール女子日本代表国際強化試合
会場:サイデン化学アリーナ(さいたま市記念総合体育館 / 埼玉県さいたま市)
7月15日(木) 対ベルギー代表戦
7月17日(土) 対女子プエルトリコ代表戦

■三井不動産カップ 2021 大会公式サイト
https://exhibition2021-women.japanbasketball.jp/


2)東京オリンピック女子日本代表グループ戦日程
会場:さいたまスーパーアリーナ(埼玉県さいたま市)
7月27日(火) 10:00- 対フランス代表戦
7月30日(金) 13:40- 対アメリカ代表戦
8月2日(月) 10:00- 対ナイジェリア代表戦

■FIBA東京2020オリンピック特設サイト(女子)
http://www.fiba.basketball/olympics/women/2020

 

文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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