月刊バスケットボール6月号

U17男子日本代表、FIBA U17ワールドカップ2022は14位で閉幕

 スペインで開催されていたFIBA U17ワールドカップ2022が7月10に最終日を迎え、U17男子日本代表がドミニカ共和国との13-14位決定戦に臨んだ。日本は第1Qを14-12とリードして終えたが、第2Qと第3Qにドミニカ共和国の攻勢に引き離され、68-85の17点差で敗れた。


日本は最後の2試合で、理由などの詳細は発表されていないが梶谷崇太(広島県立広島皆実高等学校3年)、ルーニー慧(正智深谷高等学校3年)、石口 直(東海大学付属諏訪高等学校3年)とバックコートのメンバー3人が出場できず、万全のフィニッシュにはならなかった。しかしレバノンから1勝を挙げ、前回出場した2014年大会と同じ14位での閉幕。この日のドミニカ共和国との一戦についてもアレハンドロ・マルティネスHCは「プレーできるメンバーが9人しかいない中で、皆良く努力してくれましたし、初日に比べて確実に全員成長していることがわかり非常にうれしいです。スタッフも含め、働きぶりには喜びを感じています」と前向きにとらえていた。


なお、今大会の優勝はアメリカ。銀メダルにはスペイン、銅メダルはフランスが続いた。4位となったリトアニアを含め、上位4チーム中アメリカ以外の3チームはいずれも日本が対戦した相手。図らずも日本は今大会で、世界最高レベルのバスケットボールと育成コンセプトを体感して帰国することとなった。

 


(写真/©FIBA.U17WC2022)


☆FIBA U17ワールドカップ2022 13-14位決定戦結果
日本 68(14 18 10 26)
ドミニカ共和国 85(12 30 20 23)
日本トップパフォーマー
小川瑛次郎(羽黒高等学校2年) 21得点、フィールドゴール成功率66.7%、3P成功率62.5%(8本中5本成功)、4リバウンド、4アシスト、1スティール、1ブロック
川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年) 16得点、13リバウンド、5アシスト、2スティール

 


☆試合後コメント(それぞれ、今大会で最も学んだことについての回答です)

武藤俊太朗(開志国際高等学校3年)


(写真/©FIBA.U17WC2022)

 日本と比べてリバウンドがこの大会で一番違って、チームで一番の課題でした。


崎濱秀斗(福岡第一高等学校2年)


(写真/©FIBA.U17WC2022)

 ドライブしたときの相手の高さに対するフィニッシュ力が一番自分の足りないところだと思ったので、日本に帰ってそこを重視して練習して、また世界と戦う機会があったら、しっかり改善して戦えるようになりたいです。


内藤耀悠(レバンガ北海道U18)


(写真/©FIBA.U17WC2022)

 普段見慣れない体格差や高さを経験できたのは非常に良かったと思います。今後のキャリアに向けて良い経験になったので、生かしていきたいと思います。

 


小川瑛次郎(羽黒高等学校2年)


(写真/©FIBA.U17WC2022)

 バスケットボールもそうなんですけど、それ以外で海外の人のいろんな文化や特徴を知ることができました。コート外の生活でもバスケをしているときも楽しくて勉強になりました!


川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年)


(写真/©FIBA.U17WC2022)

 今大会ではアジアと違ってマークがきつくなってきたし、その中で自分がどうプレーしていくか。今後海外の人とやり合う上で、最後のフィニッシュも1オン1のスキルも、ゲームメイクの部分でも自分の中では大きく足りないところが見つかったので、良い経験だったし、これを糧に大濠に戻ってもしっかり練習してもっと強くなって戻ってきたいです。



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