月刊バスケットボール5月号

バスケ男子日本代表、ベルギーの残り2.6秒決勝弾で黒星

渡邊のアクロバティックなフィニッシュ。ベンドラメからエドワーズを介して渡邊へと渡ったナイスプレーだった(写真/©JBA)

 

渡邊雄太、エドワーズ ギャビン16得点及ばず


男子バスケットボール日本代表は7月9日にベルギー代表を相手に日本生命カップ2021第2戦を戦い、試合終了間際の決勝3Pショットで70-73の惜敗という結果となった。


FIBAランキング37位のベルギー代表は、前戦のハンガリー代表(同38位)と同じくヨーロッパの各上チーム(日本代表は42位)。日本代表は渡邊雄太(トロント・ラプターズ)のドライビング・レイアップで先制し、エドワーズ ギャビン(千葉ジェッツ)のダンクで4-3とリードしたまでは良かったが、その後オフェンスが停滞し、ディフェンスではベルギー代表に3Pショットを高確率で決められ(第1Qは7本中5本成功)、9-25と大きく先行されてしまった。この間日本代表は相手のプレッシャーに対し望ようなフィニッシュを生み出すことがほとんどできなかった。

 

 その後日本代表は盛り返し、第4Q早々に金丸晃輔の3Pショットで55-52と逆転に成功する。しかし、このスコアのまま迎えた残り7分41秒に、渡邊がドライブでファウルをもらった際に足を痙攣させコートを離れることに。代わって投入された比江島がフリースローを2本とも成功させ57-52としたあと、今度は同6分41秒に張本天傑が額に相手の肘を食らって退場。思わぬアクシデントに見舞われた日本代表はここからベルギー代表に12-3のランを許し60-64と追いかける立場に逆戻りしてしまった。

 

 終盤、68-70の劣勢で迎えた残り12.2秒には、富樫勇樹がスティールから相手のファウルを誘い、フリースロー2本を沈め同点に追いつく粘りも見せた。しかし残り2.6秒にピエール・アントワン・ジレに左コーナーから3Pショットを決められ、最後のオフェンスはサイドラインからのインバウンドプレーがターンオーバーに終わってしまった。

 

後半日本代表の追い上げを大いに助けたベンドラメは、攻守にアクティブだった(写真/©JBA)

 

 ベルギー代表は日本代表から見れば格上でも、東京オリンピックで日本代表が対戦するスペイン代表(2位)、アルゼンチン代表(4位)、スロベニア代表(16位)に比べればグンと格下。今日の結果は「世界を驚かせる」と言えるだけのものではなかったのは間違いない。

 男子日本代表は、7月16日(金)にサイデン化学アリーナ(さいたま市記念総合体育館)でベルギー代表と再度対戦することが決まっている。この再戦は日本代表の仕上がりを確認する非常に良い機会になるだろう。

 

次ページに続く(以降は個別パフォーマンス振り返りと試合後コメント集)



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