月刊バスケットボール5月号

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2021.07.09

男子バスケスペイン代表、東京2020に向け順調な仕上がり

 東京オリンピックの男子バスケットボール(5人制)で日本代表が最初に対戦する相手、スペイン代表のウォームアップが進んでいる。その経過は順調すぎるほど順調と言えそうだ。

 

 7月3日にバレンシアでイラン代表を迎えて行われたウォームアップシリーズ初戦に88-61で勝利したスペイン代表は、その2日後にもマドリッドでイラン代表と戦い96-53という圧倒的な勝利を収めた。イラン代表には、6月に来日して行ったフレンドリーマッチには帯同していなかった元NBAプレーヤーのハメッド・ハッダディーも加わっているが、総合力に勝るスペイン代表は寄せ付けていない。

 

 この日のスターターはリッキー・ルビオ、ビクトル・クラベール、ルディー・フェルナンデス、ファンチョ・エルナンゴメス、マルク・ガソルで、これは初戦と同じ顔ぶれ。トップスコアラーはリッキー・ルビオの10得点。パウ・ガソル、ファンチョ・エルナンゴメス、アレックス・アブリネス、マルク・ガソル、ウスマン・ガルバが9得点で続いた。ルビオはアシストも7本記録している。

 

スペイン代表のプレーメイカーを務めるルビオはNBAのミネソタ・ティンバーウルブズで活躍している

 

 NBAのトロント・ラプターズでアシスタントを務めるセルジオ・スカリオロが率いるスペイン代表は、この試合の時点では18人をリストアップしており、その中には昨シーズンBリーグチャンピオンシップMVPに輝いたセバスチャン・サイズも含まれていた。しかし残念ながら、サイズはこの試合を最後にリストから外れたとレポートされている。

 

 スペイン代表は、7月8日にはFIBAワールドカップ銅メダリストのフランス代表をマラガに迎えて3試合目のウォームアップも行っており、この試合にも86-77で快勝を収めた。

 

 ニコラス・バトゥームとルディ・ゴベアが合流していないフランス代表に対し、スペイン代表は対イラン戦同様のスターターで臨んでいる。ルビオが16得点、セルヒオ・ロドリゲスが14得点、フェルナンデスとアバウデが11得点、パウ・ガソルも7得点を記録。マルク・ガソルは6リバウンド、5アシストがいずれもチームハイだった(得点は8)。スペインバスケとボール連盟公式サイトでボックススコアを確認すると、この試合では登録が13人まで絞られ、その全員がこの試合で出場した。

 

 スペインはこの後、7月10日にパリで再度フランス代表との試合を行う(この試合にはバトゥームとゴベアも合流の見込み)。その後は渡米して7月18日にはアメリカ代表とラスベガスで対戦し、来日となる。初戦の対日本戦は7月26日(月)だ。

 

スペイン代表のセルジオ・スカリオルHCは渡邊雄太所属のトロント・ラプターズのアシスタント。日本のファンにもおなじみかもしれない


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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