月刊バスケットボール6月号

U17男子日本代表、リトアニアに敗れるも大健闘の10点差 - FIBA U17ワールドカップ第3日

 7月2日に開幕したFIBA U17ワールドカップ2022(スペイン開催)で、U17男子日本代表が6日未明(スペイン時間5日夜)にプールラウンド最終戦となるリトアニアとの一戦に臨んだ。前半25-44と19点差をつけられた日本は、第3Q・第4Qにともにクォーター単位ではリトアニアを上回り計9点を挽回。63-73で敗れたものの、急速な成長ぶりを印象づける好試合を披露した。


プール戦は終了となるが、今大会では出場全チームが“ラウンドオブシックスティーン(Round of 16)”と呼ばれる準々決勝進出決定に進むことができる。3敗の成績でグループBの4位となった日本は、グループA1位のフランスと対戦することが決まった。そこで勝利できればベスト8入りが確定。敗れた場合には9-16位決定戦を戦うことになる。

 


第1Qに飛び出した川島のスラムダンク(写真/©FIBA.U17WC2022)

 

☆FIBA U17ワールドカップ2022大会第3日、日本試合結果

日本 63(11 14 15 23)
リトアニア 73(19 25 12 17)
日本トップパフォーマー
川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年) 27得点、10リバウンド、2アシスト
小川瑛次郎(羽黒高等学校2年) 11得点、フィールドゴール成功率66.7%、3P成功率60.0%(5本中3本成功)、2リバウンド、±+13
崎濱秀斗(福岡第一高等学校2年) 2得点、1リバウンド、8アシスト、3スティール

 


ゴールを狙う小川(写真/©FIBA.U17WC2022)

 


2日前の試合ではスペインに圧倒された日本だったが、この日はそのスペインに勝利している相手に対して序盤から懸命に食い下がった。第2Q残り8分3秒には、相手のフリースロー成功後のトランジションで石口 直(東海大学付属諏訪高等学校3年)からのアシストを受けた川島がスラムダンクを成功させ16-23。リバウンドで8-32と徹底的に優位を奪われた前半は徐々に差が開いたものの、第3Qには渡辺伶音(福岡大学附属大濠高等学校1年)の3Pショットで先制する一方で開始から3分間リトアニアを無得点に抑え、以降も落ち着いた試合運びで互角に渡り合った。ルーニー慧(正智深谷高等学校3年)と小川の連続3Pショットで幕を開けた第4Qは、最初の30分間に24本中5本のみ成功(成功率20.8%)だったロングレンジの確率も11本中5本成功(成功率45.5%)と上昇。リバウンドも後半だけならば18-25と良く食らいつくなど、相手の大きさに慣れてきたことも感じさせた。


日本が相手を上回ったクォーターが2つあった試合は今大会で初めてであり、失点も点差も今大会最少。次のフランスも強敵中の強敵と言える相手だが、チーム力の上昇を感じさせる内容であり、以降の試合も含めて成長とポテンシャルを示す機会が何度も巡ってくる中、最終日まで見逃せない展開となってきた。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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