月刊バスケットボール6月号

U17男子日本代表、スペイン相手に連敗 – FIBA U17ワールドカップ第2日

 スペインで開催されているFIBA U17ワールドカップ2022が7月3日に大会第2日を迎え、U17日本代表が強豪スペインと対戦した(日本時間では4日早朝の試合)。FIBA世界ボーイズランキング2位の相手に21ターンオーバーを犯し、リバウンドで18-51と圧倒された日本は、60-109と引き離され今大会2敗目を喫することとなった。

 

☆FIBA U17ワールドカップ2022大会第2日、日本試合結果

日本 60(11 18 11 20)
スペイン 109(33 20 24 32)
日本トップパフォーマー
川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年) 16得点、3P成功率50.0%(4本中2本成功)、3リバウンド
梶谷崇太(広島県立広島皆実高等学校3年) 6得点、2リバウンド、3アシスト

 


ゲームハイの16得点で気を吐いた川島、豪快なダンクも成功させた(写真/©FIBA.U17WC2022)

 

 

 日本はティップオフで最初のオフェンスの権利を得た後、ゴール下に切れ込んだ川島に崎濱秀斗(福岡第一高等学校2年)が素早いパスを送り、川島が先制レイアップを決める良い滑り出し。1本取り返された後も、内藤耀悠(レバンガ北海道U18)が崎濱とのスクリーンプレーでゴール下でフリーとなり、渡辺伶音(福岡大学附属大濠高等学校1年)のアシストで4点目を奪い先行した。


ただ、以降はスペインの高さとパワーを生かしたアグレッシブなペイントアタックと高確率の3Pショットで圧倒されてしまう。このクォーター残り2分42秒にアピア パトリック眞(福岡第一高等学校2年)のパスから小川瑛次郎(羽黒高等学校2年)が難しいランニングフックショットを決めて6点目を奪うまでの間に24連続失点を喫し、この時点で6-26と20点差を追う立場となっていた。


点差の離れた試合にはなったが、第2Qには川島が豪快なスラムダンクとトランジションからの3Pショットで5連続得点を奪うなど日本の見せ場はいくつもあり、世界2位の相手に立ち向かう姿勢は良く出ていた。川島の16得点はゲームハイの好数字だ。

 

 日本は試合を通じて、大きな相手のアグレッシブなカットやドライブに対しディフェンスで立ちはだかることが難しくゴール近くまで侵入されてしまうシーンや、逆に攻め込んだときにゴール周辺のフィニッシュが決めきれないケースが多かった。ゴール下に日本のディフェンスがいる状況でも、思い切りよくダンクに持ち込もうと狙ってくるスペインの若者たちの力強いプレーぶりは、フィジカル面の違いだけではなく、意気込みやアグレッシブさというメンタル面のタフさを強く感じさせた。同時にスペインは、3Pショットを26本中10本成功(成功率38.5%)させる確率の良さも伴っており、日本のディフェンスはいっそう厳しい状況となった。

 


強豪チーム相手に苦戦の日本だが、ほかではできない経験を積んでいる(写真/©FIBA.U17WC2022)

 


日本の次戦は1日空けて日本時間6日(水)未明(スペイン時間では5日[火]夕方)に行われるリトアニアとの一戦。リトアニアはFIBAボーイズランキングでは世界7位だが、上位のスペインを初戦で71-68で破り、2日目には初日に日本が敗れた相手であるドミニカ共和国を108-60と48点差をつけて倒している。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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