月刊バスケットボール6月号

バスケ男子U19日本代表、7/3(土)からFIBA U19W杯

 7月3日(土)にラトビアで開幕するFIBA U19 バスケットボール ワールドカップ2021を前に、同大会に出場する男子バスケットボールU19日本代表のエントリーメンバー12人が公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)から発表された。

 

15歳、201cmの川島悠翔も登録


6月下旬の第3次合宿を終えて選考された今回のメンバーは、平均身長195.2cm、平均体重が80.5kgとなっている。最年少15歳で201cmの川島悠翔(福岡大学付属大濠高等学校1年生)も名を連ねた。2019年の前回大会で金メダルを獲得したアメリカが平均身長200cm、銀メダルのマリと銅メダルのフランスが195cm。それを思えば、日本の平均身長は大きくはないものの、上位進出の可能性があるスペックだ。ただし、海外チームの国際経験やロスターのバランス、そして身長以外のフィジカルなどが生み出す多様性は日本にとって脅威となりそうだ。

 

多様性への対応力を試す機会

 

 例えば日本と同組のセネガルには、スペインやフランスのクラブ、あるいはNBAアカデミーなどで鍛えられた若者が登録されている。彼らにとって他国や様々なタイプのアスリートとの対戦や異文化との接触は、日常茶飯事とまではいわずとも身近なものと思われ、それが異なるプレースタイルやサイズに対する適応力につながることが推察できる。

 

 ロスターのバランスという点では、セネガルは平均身長201cmでそれ自体も高いのだが、210cm以上が2人いる。また、こちらも同組のカナダを見ると平均203cmと大きいだけでなく220cmが一人いて、そのプレーヤーを含めて210cm以上は3人そろっている。逆にバックコートでは両チームとも180cm台のガードがおり、平均ではない役割別の高さとスピードのメリハリのつき方が、日本に比べてより大きい印象だ。


身長以外のフィジカルに関しては、他の出場チームのデータがないので比較できないが、体重や体の幅、肩幅、ウイングスパンなどの点で国内では経験したことのないような相手とマッチアップする可能性もあるだろう。佐古賢一HC率いる男子U19日本代表が、そうした多様性を体験しながら、戦術、ケミストリー、そして個々のスキルでいかに戦うか。今大会は、日本のバスケットボールの将来に向けたポテンシャルを感じる意味でも興味深い大会となりそうだ。


また、同大会では2020-21NBAシーズンに2度月間最優秀新人賞を受賞したタイリース・ハリバートン(サクラメント・キングス)や、今年のNBAドラフトで上位指名が予想されるケイド・カニングハム(オクラホマ州大)ら有力なプレーヤーがアメリカの金メダル獲得に貢献していた。それを思えば、個々のプレーヤーにとっては飛躍のチャンスとも言えるだろう。今大会に出場する12人から、数年以内にNBAドラフト候補として注目を浴びる存在が出る可能性もあるのだ。


男子U19日本代表の初戦は日本時間7月3日(土)18:00からの対セネガル戦。日本からは、FIBA公式YouTubeのライブ配信で観戦することができる。

 

この夏のNBAドラフトの目玉の一人、ケイド・カニングハムは前回大会優勝メンバー(写真/fiba.basketball)

 

FIBA U19 バスケットボール ワールドカップ 2021大会概要
大会名英語表記=FIBA U19 Basketball World Cup 2021


日 程: 2021年7月3日(土)~11日(日)
開催地: ラトビア
出場国: 全16ヵ国
グループラウンド組み合わせ(カッコ内はFIBA Boysランキング)
グループA カナダ(2)、リトアニア(5)、日本(27T)、セネガル(38T)
グループB ラトビア(16T)、セルビア(7)、イラン(29)、プエルトリコ(12)
グループC スペイン(3)、フランス(4)、韓国(19)、アルゼンチン(9)
グループD アメリカ(1)、トルコ(6)、オーストラリア(11)、マリ(20T)

日本戦日程 : [予選ラウンド グループ A] ※時間はすべて日本時間
7 月3日(土)18:00 日本 vs セネガル
7 月4日(日)18:00 日本 vs カナダ
7 月6日(火)21:00 日本 vs リトアニア
※グループ A の順位によりグループ B とたすき掛け(1 位 vs 4 位、2 位 vs 3 位)で対戦→ 勝者は準々決勝進出、敗者は 9-16 位決定戦へ

大会公式サイト :http://www.fiba.basketball/world/u19/2021

FIBA公式YouTube: https://www.youtube.com/user/FIBAWorld

※試合のライブ配信は上記の大会公式サイト内「VIDEO」ページから、またはFIBA公式YouTubeチャンネルで閲覧可能

 

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