月刊バスケットボール5月号

深津唯生(桜花学園高校1年)、FIBA U16女子アジア選手権2022、オーストラリア戦健闘後のコメント - 「ゴール下の決めきるべきシュートを決めきれれば勝てる試合」

 FIBA U16女子アジア選手権2022のグループラウンド4試合を終えたU16女子日本代表で、得点、リバウンドともトップの平均12.5得点、10.5リバウンドという数字を記録している深津唯生(桜花学園高校1年)。執拗さ、しぶとさ、冷静さ、生真面目さといったメンタル面の強さが、その意思に基づく正確な身体表現に結びつき、ハイレベルなパフォーマンスを生んでいる。コート上で笑顔を見せることも多く、その様子からチームに元気をもたらす存在だろうことも伝わってくる。


大会第3日の6月26日に、今大会で最も大型チームであるオーストラリアに対して13得点、9リバウンドを記録した後、深津がコメントを寄せてくれた。

 


深津唯生/PF/179cm/68kg/桜花学園高校1年(写真/©FIBA.U16Asia)


――しつこいリバウンドとルーズボールで相手が嫌がっているように感じました。かなり自信につながったと思います。ご自分では今日のパフォーマンスはどんなところが良かったと思いますか?


最初は大きさに圧倒されて思うようにプレーできなかったですけど、後半になって結構相手の大きさにも慣れてリバウンドも獲れたので、それが良かったと思います。


――もう一度やったら勝てる。そんな感触はありましたか? どんなところを良くすれば勝てそうですか?


最初はゴール下でも決めきるべきシュートを落としていたので、そこをしっかり決めきることができれば、勝てる試合かなと思います。


――最後に勝ちきれなかったのはなぜだと思いますか?


最初の入りが良くなくて、自分のプレーもうまくできなかったので、今度は工夫しながらやっていきたいです。でも試合中に切り替えができました。自分の得意なディフェンスを相手が結構嫌がっていたので、「あ、できるな」と自信になりました。

 

 

<筆者追記>
リバウンドやルーズボールで自分よりも大きな相手にチャレンジし、コートに転がり、ディフェンスではマッチアップ相手にバンプし、文字通りの奮闘を見せている深津は身長179cmで、今大会で特段に大きなプレーヤーではない。しかし4試合中ダブルダブルを記録しなかったのは、このオーストラリアとの一戦だけであり、27日までの日程を終えた時点で、今大会でダブルダブルのアベレージを残している唯一のプレーヤーだ。10.5リバウンドは同時点まで大会トップの数字でもある。

 

 このコメントをくれた翌日には、やはり高さのあるニュージーランドに対して15得点と今大会最高の13リバウンドを記録した。決勝トーナメントでも、堅実かつ献身的な活躍に期待がかかる。


取材・文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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