月刊バスケットボール5月号

川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年)インタビュー「もっとダンクできるようになりたい」 - FIBA U16アジア選手権大会2022初日レポート

 6月12日に開幕したFIBA U16アジア選手権2022の初日にクウェート代表との一戦を98-33の勝利で終えたU16日本代表。その中で光ったプレーヤーの一人が、チーム2位の14得点に加え7リバウンド、4アシスト、3スティール、1ブロックと攻守で貢献した川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年)だ。第2Qには豪快なスラムダンクを2本連続で叩き込み、ポテンシャルの高さを示した。

 


川島悠翔は身長200cmのパワーフォワード。大会初日からチームを勢いづける力強いプレーを披露している(©FIBA.U16Asia)


最初の一撃は41-11のリードで迎えた第2Q残り2分37秒のプレー。自身のスティールから展開した速攻で、フロントランナーとなった内藤耀悠(レバンガ北海道U18)を追いかけゴールに突き進み、内藤からルックアウェイのトリッキーなリターンパスを受けて両手でフィニッシュに持ち込んだ。2本目は同残り2分1秒に45-11とさらにリードを広げるフィールドゴールで、相手のペイントでのショットに厳しくコンテストしてミスショットに終わらせた後、素早いトランジションで攻め上がったポイントガードの崎濱秀斗(福岡第一高等学校2年)のトレーラーとしてコートを駆け上がり、崎濱からのナイスパスを受けて両手でガツンと決めてきた。

 


©FIBA.U16Asia


どちらもディフェンスで頑張った後フルコートを突っ走り、味方のパスを受けてドリブルなしでフワッと空中に舞い上がっての力強いフィニッシュという点が共通。このプレーについて、試合後の川島に質問をぶつけてみた。

 

――第2Qに2本のダンクがあり、試合を通じてゴール付近でナイスムーブも何度もあり、得点もリバウンドもよく獲れていました。今日のパフォーマンスをどう思いますか?

 

 最高の出来ではありませんでしたが、良い感じでプレーできました。コーチが期待したペイントでの得点が獲れて良かったです。でもペイントの外では、十分と言えるほど得点できませんでした。

 

――第3Qの半ばに、左コーナーからのドリブルドライブでもう一度ダンクできそうなシーンがありました。あのプレーではもっとタフにダンクに持っていけばよかったと思ったのではないですか?

 

 ちょっとダンクに行けるタイミングではないかなと感じました。そばにディフェンスがいて、自分のバランスも良くなかったので。でも国際的なレベルで競うためにも、もっとダンクできるようになりたいです。

 

――次の相手(フィリピン代表)は厄介な相手だと思います。どんなプレーをしたいですか?

 

 フィリピン代表はアジアの最強チームの一つなので、対戦するのがとても楽しみです。自分ができることに全力を尽くして戦いたいです。

※上記のやり取りは英語のインタビューを和訳した内容です


U16日本代表は前半、大量リードを築いた一方でターンオーバーや不用意なファウルも目立つなど、いまひとつ乗り切れないような場面もあった。チームを率いているアレハンドロ・マルチネスHCも、「出だしは少し緊張がありました」と話していたが、川島の2連続ダンクはチーム全体の伸び伸びとしたプレーを引き出すようなビッグプレーだった。

 

取材・文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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