その他の海外

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2022/06/03

町田瑠唯(ミスティクス)、WNBAの社会的存在の大きさを語る - 「こちらではアスリートとしての発言を大事にしている」

 日本時間6月3日未明にワシントン・ミスティクスが練習後会見を開き、町田瑠唯がメディアとの質疑に応じた。現地の記者から「こんにちは」と日本語であいさつを受けることも多く、町田はそのたびに笑顔をはじけさせて明るく対応。渡米して間もない頃に関係者やメディアのメンバーに配布した日本のスナック菓子をリクエストされるシーンもあり、和やかな会見だった。

 

この日も明るい笑顔でメディアに対応した町田瑠唯(右は通訳の武井 樹)


チームメイトの特徴や動きに「慣れてきた」


 ミスティクスのコーチ陣やチームメイトはこれまでたびたび、町田にオープンショットをより積極的に狙うよう声をかけてきていたが、その点について町田は「まだ確率は良くないんですが、チームメイトもコーチも積極的に狙うように言ってくれて、今までより積極的に意識したり、自分として打ちやすい雰囲気でやらせてくれていると思います。それに応えられるようにやっていきたいと思っています」と意欲を見せた。5月中に10試合出場した今、「まだまだやることがあると思っています」というのが実感。課題としてはオープンショットへの意識を高めることに加え、コートに入ったらアップテンポな展開に持っていくこと、また特に開幕からの数試合で多かったターンオーバーを減らすことを挙げていた。

 

 得意分野のアシストで、平均3.3本がルーキーの中で1位、リーグ全体で22位(北米時間5月31日までの試合を終えた時点)と高いレベルにあることについては、「特にアシストにこだわっているわけではないので、数字をここまで出したいという目標はありません」とのことだった。ただし、約1ヵ月ミスティクスでプレーして、「みんなの特徴や動きに自分が慣れてきた」とのことで、「最初と比べて連係があってきたと思います。今後もっとパスの精度や質を上げていけるようにしたいと思います」と前向きだ。言葉の壁に関しても「わからなくても皆がコミュニケーションを取ってくれたり、短い言葉でわかりやすく伝えてくれたりするのでありがたいと思いながらやっています」という言葉を聞くと、コート上で大きな支障はすでにほぼなくなっていることが感じられる。


 バックコートの相棒であるナターシャ・クラウドからは学ぶことも多いという。「チームのムードメーカーであって、ゲームコントロールやみんなへの声がけとか、チームの流れが悪かったり得点が獲れていないときに自ら得点して流れをつかんだり、そういうところもポイントガードとして学びたいと思います」。自身とはタイプやバスケットボールに対するアプローチが異なるクラウドやチームメイトたちから「良いところ、すごいところを学んでいけるようにやっていきたいと思います」と話した。

 


さまざまな刺激を受けながら進化し続ける町田


 オンコートの直接的なパフォーマンス以外での難しさとしては、時差を伴う遠征でのコンディショニングを挙げていた。「日本ではこういった移動や一週間に何度も試合があるスケジュールではなかったので、そこの調整やアウェイでのコンディション作りは難しいと感じています。最大3時間の時差をどうやっていけるか、ちょっと心配です。うまく調整していきたいと思います」


 WNBAでは、5月24日にテキサス州で発生した小学校での銃乱射事件などを受け、銃規制への呼びかけや犠牲者への哀悼を表すメッセージを、リーグやチームとして、また個々のコーチやプレーヤーとして発信するケースが見られている。また、オフ期間にロシアで逮捕(アメリカ合衆国政府は不当逮捕とみなしている)されたままいまだ帰国できずにいるブリトニー・グライナーの“奪還”に向けた行動を合衆国政府に呼びかける動きも、リーグ全体を挙げてのムーブメントとなっている。


 そうした社会的な出来事へのさまざまな反応をどのように受け止めているかを尋ねると「日本ではそういうことが起きたときに、あまりアスリートとしての発言をしてこなかったと思うんですけど、こちらではアスリートとしての発言を大事にしています。その違いはすごいなと思いますし、影響力もあると思います」と答えた。クラウドは引退後に政治の世界に身を投じる意向にも言及していたが、そうした社会参加への感覚の違いも、大きな刺激になっているようだ。


 オフにはワシントンD.C.のシンボルの一つとして知られるモニュメントを見に行ったり、近隣の散歩や買い物でリラックスした過ごし方をできているとのこと。レギュラーシーズンはすでに四分の一以上が終了しているが、今後さらに成長とパフォーマンスの向上を期待できそうな雰囲気が感じられる会見だった。

 

「またお菓子を持ってきますよ!」というジェスチャーの町田。地元メディアとの関係性は非常に良さそうだ

 


取材・文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)

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