月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2021.04.14

Bリーグが来シーズン以降の昇降格の方針を決める。コンプライアンスの徹底も

 4月13日、Bリーグは理事会を開き、2021-22シーズン、2022-23シーズンの昇降格についての方針を決めた。B1・22クラブ、B2・14クラブで行う2021-22シーズンはコロナ禍の影響を鑑み降格はなく、2022-23シーズンに向けた2クラブの自動昇格(B2からB1、B3からB2)のみを実施する。これにより2022-23シーズンはB1が24クラブとなり3地区制、B2が14クラブの2地区制での開催となる。翌2023-24シーズンに向けては2クラブの自動昇降格を行い、B1・24、B2・14を維持する方針だ。これまでB1・18、B2・18クラブを基本構造としてきたが、島田慎二チェアマンは「(24まで増えた)B1を18クラブに減らしていくのは現時点では考えにくい」とし、B1・24クラブが一つの基準となっていくことを示唆したが、Bリーグは2026将来構想としてB1より上位のプレミアリーグの設立を検討していることもあり、クラブ数が増えた中から、さらに抜きんでたクラブによる上位リーグを視野に入れていることも考えられる。

 

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 また、同理事会ではここへ来て相次いでいるパワハラ、大麻取締法違反などの再発防止のため、より踏み込んだ対策強化を行っていくことを申し合わせた。4月に入り、B1の新潟、B2の愛媛のパワーハラスメント事案に処分を下したが、これはこれまでの対策として相談窓口を設置するなどしてきた結果の一つとも言える。一方、3月にはB1広島の選手が、4月にはB1富山の元選手が大麻取締法違反の容疑で逮捕されており、対応が必要な状況となっていた。その一環としてコンプライアンス違反に関する処分の厳格化とともに、登録全選手に対し、抜き打ちの薬物検査を定期的に実施していくことも決めた。Bリーグの島田慎二チェアマンは「Bリーグとして厳しく向き合っていくことを明確に示したい」と危機感をあらわにした。

 3月末にはBリーグがスポーツ振興投票(toto)の対象試合開催機構に指定されたこともあり、コンプライアンスの徹底、不正防止は避けては通れない重要事項。リーグとしてのガバナンスを発揮し、専門家のアドバイスを受けながら「抑止力を働かせながら痛みがあっても膿を出し切る」「新たな膿を作らないための制度設計を検討」していくことを表明した。

 

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(飯田康二/月刊バスケットボール)



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