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2022/03/07

ブラッドリー・ビールが八村 塁の3Pショットを解説 - 「フォロースルーを残すところがとにかく良い」

 八村 塁(ワシントン・ウィザーズ)の2021-22シーズンのパフォーマンスで最も目を引くのは、何と言っても3Pシューティングだろう。3シーズン目の今、日本時間3月7日(北米時間6日)の対インディアナ・ペイサーズ戦を終えた時点で、八村の3P成功率は以下のとおり大幅な向上を見せている。

 

☆八村 塁の3Pシューティング
2019-20シーズン 25/87(28.7%、23試合)
2020-21シーズン 45/137(32.8%、57試合)
2021-22シーズン 28/54(51.9%、48試合)

 

 


 この数字は直近の10試合に絞るとさらに上昇し、28本中19本成功の68.0%という成功率になるのだ。八村本人は自身を3Pシューターとして捉えていないようで、何度かあったズーム会見の場でも、3Pショット以上にミドルレンジのプレーを重視する方向のコメントをしている。しかし、現時点で3P成功率リーグ1位のルーク・ケナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)が45.0%なのだから、規定本数に達していないとはいえこれだけ入れば周囲が期待するのも当然だ。ウェス・アンセルドJr.HCやチームメイトたちにも八村に関する質問が飛ぶことは多く、そのたびに「彼にはどんどん打ってほしい」という思いを語っている。


 そのような意見を持つチームメイトの一人が、現在離脱中のスコアラー、ブラッドリー・ビールだ。ビールは今シーズンが10年目のベテランで、自身もキャリア通算で37%を越える3P成功率とともに22.1得点というスタッツを残している。シューターとしてのストロークやメカニックの安定感にも当然のごとく定評がある。日本時間3月4日(北米時間3日)のシュートアラウンド後、ズーム会見に姿を見せたビールに八村のショットメカニックについて聞くと、以下のような答えを返してくれた。


「彼のショットは滑らかで、一連の動作になっています。“シューティングの美しさ”が備わっていて、無駄な動きが抑えられています。ルイのショットを流麗で、フォロースルーが何と言っても一番良いですね。彼はフォロースルーを残すんですよ。そうすると外れたショットのどこが悪かったかが理解できるんです」
“He has a smooth shot and it’s like all-one motion. You know I think that’s a beauty in shooting, you know limiting unnecessary movements in your shot. You know Rui has a very fluid shot and anyhow just follow-through that’s what I love the most. You hold your follow-through, you’re able to kind of understand why you’re making miss shots, you know.”


「それと、今の彼は信じられないほどの感覚と自信を持っていますよね。ゴールが海のように大きく見えて、そこに小石を投げ落としているような感覚です。今の彼はそんな状態で、シューティングの動作としても素晴らしいです。スタンスを広く取って頭上から打ち、フォロースルーを残すところが良いですね」
And he just has an unbelievable feel and confidence right now. You know the hoop looks like an ocean and he’s just chucking little stones in there. You know it just kind of that’s where he is you know and his mechanics are great. You know I love the he has a wide base, you know he shoots above his head and he holds his follow-through you know.


「シューティングにおける最大のポイントは、自信を持っていること。彼は自分のシューティングに自信を持っています。僕らとしてはもっともっと、ガンガン打ってほしいですよ。今も自信満々で打ってくれていますけれどね」
“The biggest thing that goes into shooting is confidence, you know. And he’s confident in shooting you know. Obviously, we want him to shoot more and more and more. But he’s confident in his shot and he’s taking it.”


 ちなみにビールから八村にシューティングに関する助言をしたことはないそうで、「彼は準備万端でした。最初に練習に参加したときから今のように打てていましたよ(He came in ready to go. You know, from the first time he practiced, he was pretty much…, pretty much shooting this way, you know)」とのことだった。「この結果は、彼がいかに頑張ったかの証しです。欠場中にどれだけ真剣に取り組み、どんな思いを持っていたかの表れですよ。しっかりプレーできるという自信を持ってチームに加わり、僕らが望むことをやってくれているんです(So, you know, that’s definitely a testament to the work he’s put in while he was out, how serious he took it you know, just kind of his mindset now. You know he’s coming in with a lot of confidence playing well, doing everything we needed him to do.)」

 

ブラッドリー・ビールによる八村 塁の分析は日本のプレーヤーやコーチにも参考にできる要素に違いない(写真をクリックするとインタビュー映像が見られます)

 


 八村自身にもショットメカニックに関してよいと思っているのはどんなところかを聞いた際には、「バランスがしっかり取れているんじゃないかと思いますね。横や前後左右に動いていないので、こういう結果に出ているんじゃないかと思います」との回答だった。体がブレないという点は、ビールが指摘しているスタンスを広くという点とも関係がありそうだ。また、ボールをリリースした後にフォロースルーを毎回残すという点についても、キャッチから一連の動作を最後まで端折らずに毎回やり切ることで、安定感を生み出す効果が出ているのではないかとも推察できる。


 いずれにしてもこの安定感。期待の新戦力クリスタップ・ポルジンギスもついにデビューを果たし、レギュラーシーズンは残り19試合もある。29勝34敗のウィザーズは現在イースタンカンファレンス11位で、プレーイン・トーナメント圏内の10位(アトランタ・ホークス、31勝32敗)までは2ゲーム差。八村のシューティングがここまでの推移を今後も保つようなら、ウィザーズが巻き返してくる公算は強いだろう。

 


取材・文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)

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