女子日本代表

女子日本代表

2022/02/07

山本麻衣(トヨタ自動車アンテロープス) - FIBA女子ワールドカップ2022予選日本代表候補名鑑

 Wリーグで昨シーズンから今シーズンにかけて平均得点を倍以上にジャンプさせている(4.3→9.6)山本は、今伸び盛りのプレーヤーの一人だ。昨夏の東京2020オリンピックにおける3x3での活躍も記憶に新しいが、その得点力を武器に、今度は5人制の世界の舞台で花を咲かせようとしている。


 3x3では、FIBA3x3U23ワールドカップ2019で金メダル獲得とMVP受賞という輝かしい経歴もある。また東京2020への出場権をかけたオリンピック予選では、大会3位に勝ち上がってみごと目標を達成した。昨秋のFIBA女子アジアカップ2021でチームの優勝に貢献した過程では、長身プレーヤーが待ち構えるペイントに果敢にアタックし、3Pショットを決め、ゴールに向かう身長200cmの相手に飛びついてボールを奪いとり、コートに立つたび躍動感に満ちたプレーを披露して大会5連覇に貢献した。こうした実績を並べると、山本が勝ち方を体で知っているようなプレーヤーだと思えてくる。

 


 山本にとって今回招集された代表候補のメンバーたちは、さまざまなインスピレーションになっているようだ。「藤岡さん(藤岡麻菜美=シャンソン化粧品シャンソンVマジック)はパスのセンスがずば抜けてうまいとあらためてマッチアップして感じている」「本橋さん(本橋菜子=東京羽田ヴィッキーズ)はシュート力もあるしリズムが人と違うので、それも体感できて学びになっています」「ユラさん(ENEOSサンフラワーズの宮崎早織)はアジアカップでも一緒でしたが、ボールプッシュやスピードの点で気づかされることが多いです…」。タイプの異なる有能なプレーメイカーたちは、いずれも最高の教材だ。


 その中で最終ロスターに残るために、「得点できるポイントガードというのが自分のストロングポイントなので、シュートを打つ時は思い切って打つように、またそれを決めきれるように」と心がけているという。特に恩塚 亨HCが掲げる世界一のアジリティーをフィーチャーしたバスケットボールで、3x3での経験が豊富な山本は、そのストロングポイントを発揮しやすいように思う。

 

持ち味の得点力発揮に向けフィニッシュ練習に取り組む山本(写真/©JBA)

 

 

 これは山本とともに3x3を経験してきた馬瓜ステファニーにも言えることだが、5人制よりもフィジカルで、これでもかというコンタクトがあっても笛が鳴らないゲームで決めきってきたプレーヤーなら、その部分が鍛えられていることはごく自然なことだ(しかも山本は世界のMVP)。会見で山本は「オリンピックと3x3を経験して、体の当て方やドライブに行った後の大きな選手に対してのフィニッシュが勉強になったので、その点は5人制のアジアカップでも生かせたなと思います。3人制は考えている暇がなく次々と展開が変わっていくので、その中でも頭の切り替えは鍛えられていると思います」と話していた。その言葉通りの能力が、今回の日本代表のスタイルには非常に応用しやすいのではないだろうか。


 5人制の世界大会における実績が豊富な“お姉さん方”と競う機会となった今回の合宿で、山本は楽しみながら多くを学んでいる。しかし、刺激的な環境でプレーする機会を手にして、「自分らしさをしっかり出して絶対に選ばれたいと思いますし、5人制のワールドカップ、フル代表でもしっかり活躍したいと思います」と、それ以上に積極的な思いも語っている。今回の合宿で山本のスケールは、グンと大きくなることが期待できそうだ。

 

取材・文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)

  • インターハイ2022
  • 関東大会2022
  • 月バスカップ2022-U15
  • 自費出版のご案内