月刊バスケットボール5月号

NBA

2022.01.18

八村 塁が今シーズン初の2桁得点でウィザーズの勝利に貢献 – 2本目のスリーも

 八村 塁が調子を上げてきた。日本時間1月18日未明(北米時間17日午後)にホームのキャピタルワン・アリーナで行われたワシントン・ウィザーズ対フィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦で16分9秒間プレーした八村は、3Pショット1本を含むフィールドゴール6本中3本とフリースロー4本すべて成功をさせ11得点。今シーズン初めて得点を2ケタに乗せ、117-98の勝利に貢献した。

 

 3Pショットは2日前のポートランド・トレイルブレイザーズとの試合に続き今シーズン2本目の成功。この試合は八村にとってシーズン5試合目の出場だったが、得点とリバウンド5本はいずれもシーズンハイで、今シーズン初めてスティールも1本も記録するなど、勢いが出てきたことが明らかに感じられるプレーぶりだった。

 


パンデミックの影響を受けているウィザーズは、この試合でアシスタントのジョセフ・ブレアー氏が急遽ヘッドコーチ役を務める緊急事態。安全衛生プロトコル適用下に入り、前の試合を欠場したウェス・アンセルドJr.HCに続いて、その試合でヘッドコーチを務めたパット・デレイニー氏までもが、プロトコル適用下となってしまったからだ。


一方でウィザーズは、この試合からブラッドリー・ビールが戦列に復帰し、13得点、5リバウンド、6アシスト、1ブロックとオールラウンドな貢献ぶり。八村、ビールを含め7人が2桁得点を記録するバランスの良いオフェンスで、シクサーズに対し19点差をつける快勝だった。

 

 ブレアー臨時HCは試合後の会見で八村のパフォーマンスを「もっと良くなると思います。試合のスピードに慣れてきて心地よさそうにプレーできるようになってきていますね」と称賛していた。また、同じく会見に登壇したカイル・クーズマも「ルイのベストゲーム」と評し、「落ち着いていたし、良いショットを打っていました」とチームメイトの復調に喜びを表していた。


厳しい状況でつかんだこの勝利で、ウィザーズの通算成績は23勝21敗(勝率.523)。特に八村が復帰してからの直近5試合で4勝を挙げており、八村の存在感もまさに日増しに強まっている。我慢強く八村の復帰を支えたフロントから、難しい状況にうまく対応しているコーチングスタッフ、そして実際にコート上で戦うベンチメンバーを含めたプレーヤーたちまで、総合的な組織力の高さも感じさせる好調ぶりと言えるのではないだろうか。

 

 ウィザーズの次戦は日本時間20日(木=北米時間19日[水])の対ブルックリン・ネッツ戦。また22日(土=同21日[金])には、渡邊雄太が所属するトロント・ラプターズとのホームゲームが控えている。この試合は八村と渡邊がマッチアップする機会が期待できるとともに、イースタンカンファレンスのプレーオフ進出争い上、競い合っているチーム同士の注目の一戦だ。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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