月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2022.01.09

2022年4連勝のライジングゼファー福岡、後半戦をしのげるか

 ライジングゼファー福岡が、2022年に突入以来アウェイで青森ワッツと愛媛オレンジバイキングスを相手に4連勝。ぜひとも勝ちたいかいとの連戦に白星を重ね、4連敗を含む3勝6敗と負け越した12月の不振から、リーグ前半戦の日程終了時点で15勝15敗の勝率5割まで戻ってきた。現時点で福岡はB2西地区5位。同6位の愛媛(10勝20敗)に対する連勝は、今後に向けても大きな意味を持ってきそうだ。

 


梅嵜英毅HCが「ゲームの入りは愛媛に合わせた形になってしまった」と話した1月7日の対愛媛初戦は、終盤の愛媛の猛追を振り切って4点差の勝利。第1Qに愛媛のライアン・クリーナーが左ヒザを痛め離脱するというアクシデントがあり、両チームともに重たい時間を引きずるような展開となった。


福岡は愛媛のゾーンディフェンスに苦しみ、積極的に狙ったアウトサイドからのショットも思うように決められず、一時的にリードを広げても終盤には一進一退の攻防に持ち込まれた。愛媛の間橋健生HCはクリーナー離脱後のチームの奮闘について、「コートに出る全員がトラブルに対して気を張れたのがいいところ」と健闘をたたえていた。しかし福岡はディフェンスで奮闘し、試合をコントロールして接戦を制することができた。

 


対して翌8日の対戦では、序盤からペースをつかみ、98-80と18点差をつけ勝利した。前日の試合後に梅嵜英毅HC「明日の試合は最初から愛媛にあわせないように出だしから自分たちのペースでやっていかないといけないです」話していたが、その反省が生きた形となった。


愛媛は前日離脱したクリーナーを欠き、外国籍プレーヤーが一人。サイズのアドバンテージを生かし、ジェラルド・ビバリーが先制点から10連続得点を記録すれば、前日いまひとつ調子が上がらなかったアウトサイドシューティングでも、白戸大聖や丹野合気が要所で決め、福岡が終始愛媛を圧倒した。梅嵜HCは、ゲームへの入り方がうまくでき、インサイドで優位な展開ができたことに加え、「第3Qの入りでボールを動かしインサイドを使いながらオフェンスを組み立てたことで点数が広がった」と振り返り、「愛媛戦の2勝は大きいので、うまく軌道に乗せて次のゲームに生かしていきたいと思います」と今後への抱負を語っていた。


現時点で西地区5位の福岡は、西地区のプレーオフ確定圏内の3位に位置している熊本ヴォルターズ(17勝12敗)とは2.5ゲーム差をつけられている。また、同じくプレーオフ進出がかなう「各地区3位以内を除く上位2チーム」の争いでは、現時点では西地区4位の佐賀バルーナーズ(15勝13敗)、東地区4位の越谷アルファーズ(16勝12敗)、同5位の山形ワイヴァンズ(15勝13敗)と3チームが成績上位。1月21日(金)・22日(土)に照葉積水ハウスアリーナで行われる次戦、西地区首位の香川ファイブアローズとのホームゲーム、29日(土)・30日(日)に西地区2位の西宮ストークスと対戦するアウェイの戦いが、B2プレーオフ進出争いの展望を大きく左右することになりそうだ。


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文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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