月刊バスケットボール5月号

NBA

2022.01.04

八村 塁(ウィザーズ)、年末の対ヒート戦で出場のはずだった

 八村 塁(ワシントン・ウィザーズ)は、年末のマイアミ・ヒートとのアウェイゲームで安全衛生プロトコル入りさえしなければ今シーズン初の公式戦出場を果たす見込みだった――これはウィザーズのトミー・シェパード社長兼GMが、日本時間1月2日(北米時間1月1日)にワシントンD.C.の地元インターネットラジオ局THE TEAM980AMの番組で明かした内容だ。ヒートとの試合は日本時間12月29日(北米時間28)。八村はがプロトコル適用下に入った当日だった。

 


シェパード社長兼GMが出演したのはザ・リース・ウォーター・ショウ(The Reese Water Show)という番組で、シェパード社長兼GMは以下のようにコメントしていた。

 

「ルイはマイアミではとても残念でした。検査結果が陽性となってしまいましたから。彼はマイアミとの試合でプレーするはずだったんです。彼は非常に長い時間をかけてきたし、私たちも彼が望む状態になるまで辛抱してきたんですよ。あと5-10日間程度でコロナ関連のプロトコルを抜け出したら、彼はコートに戻って活躍できます」
“I was just so disappointed for Rui in Miami that the test results came back positive. He was going to play against Miami. And he’s put a lot of time and we’ve been very patient to get him to where he needs to be. Assuming that he clears the covid protocols here in the next five to ten days, he’ll be back out on the floor and ready to go.”

 

 

 八村が戦列復帰間近だったことは、ウェス・アンセルドJr.HCも年末の段階で認めている。明確な復帰予定日こそないもののアンセルドJr.HCから“Questionable(疑わしい状態)”と“Available(出場可能)”という言葉が交互に飛び出した会見もあったほどで、八村復帰の“Xデー”がそう遠くはないことは感じられていた。しかし、シェパードGMが発したコメントはそれよりも一歩踏み込んで、年末の段階での戦列復帰が確定的だったことを示すものだ。


となればあとは、プロトコル適用下を離れた時点でのコンディションが気になるところだ。早々の復帰にも期待を持てるのか。

 

 シェパード社長兼GMのコメントから2日後となる日本時間1月4日(北米時間3日)の対シャーロット・ホーネッツ戦試合前会見で、ウェス・アンセルドJr.HCは、八村の状態がプロトコル適用下に入る前よりも後退しているかどうかを問われ、「それほどではないと思います(I don’t think a lot)」と答えた。「正直なところ、彼はかなり近いところまで来ていました。もちろんコンディションを再評価しないといけませんし、できることを増やしていかなければいけません。でも長引くことはないでしょう。彼がどんな状態でプロトコルから出てくるか見守りましょう(I think he was really close to be honest with you. You know obviously we had to re-evaluate his conditioning, ramp-up once again you know. But I don’t think it’s…, it will be prolonged. You know we just have to wait to see you know how he looks, how he feels when he comes out from the protocol)」

 

シェパードGMに続き、アンセルドJr.HCも八村復帰への明るい見通しを感じさるコメントを発した

 

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 アンセルドJr.HCは八村復帰の際の出場時間制限などに関して、まだ考えを持っていないとのことだった。すべては八村の状態を見ながらの対応で「彼がクリアされれば、そこから1週間かかるか2週間かはわかりませんが、出場時間がどうなるかを考えられるようになると思います。でもその前に、様子を見守る必要があります(I think once he is cleared, you know then that might be a week or two, I don’t know, we’ll have a better sense of what his minutes will look like. But I think we just have to wait to see)」と一歩一歩を確実に進めていく意向を話していた。


プロトコル適用下のプレーヤーたちの状態は深刻ではなく、軽微な症状があるだけとのこと。いずれにしても、あらたな故障などがなければ、適用下を離れるまでの時間も、その後コートに戻るまでの時間もそう長くはなさそうだ。


文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)



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