月刊バスケットボール5月号

U17男子日本代表、フランスに敗れ9-16位決定戦へ - FIBA U17ワールドカップ2022

 FIBA U17ワールドカップ2022(スペイン開催)は7月6日に準々決勝進出決定戦(ラウンドオブ16)が行われ、男子日本代表がフランスと対戦した。FIBA世界ボーイズランキング3位で平均身長が201cmという大型チームのフランスに、日本は43-108と65点差をつけられて大敗。この結果日本は9-16位決定戦に進むことが決まった。


日本時間8日午後(当初の時間表示から変更)に行われる9-16位決定戦では、日本はアルゼンチンと対戦する。


サイズとともに、世界とのプレーメーク力の差を目の当たりにしたようなフランスとの一戦だった(写真/©FIBA.U17WC2022)

 

☆FIBA U17ワールドカップ2022準々決勝進出決定戦、日本試合結果
フランス 108(25 28 26 29)
日本 43(17 06 16 04)
日本トップパフォーマー
川島悠翔(福岡大学附属大濠高等学校2年) 14得点、1リバウンド、2アシスト
小川瑛次郎(羽黒高等学校2年) 12得点、フィールドゴール成功率57.1%(7本中4本成功、すべて3Pショット)、1リバウンド、1スティール
武藤俊太朗(開志国際高等学校3年) 11得点、フィールドゴール成功率71.4%、3P成功率50.0%(2本中1本成功)、1リバウンド、1スティール
ルーニー慧(正智深谷高等学校3年) 2得点、1リバウンド、4アシスト

渡辺伶音(福岡大学附属大濠高等学校1年) 4得点、3リバウンド

内藤耀悠(レバンガ北海道U18) 3リバウンド

 

 

 高さとフィジカリティーに大きく起因する差は、17-51と圧倒されたリバウンドの数字だけではなく、16-82と62点上回られたペイントでの得点、3-37というセカンドチャンスでの得点に強く現れている。ただしアレハンドロ・マルチネスHCは、高さ云々よりもチームとして戦えなかったことを敗因に挙げている(下のコメント参照)。サイズ自体による差以上に、それに対峙したときに落ち着いたプレーメーカーになれるメンタル面のタフさを、指揮官はプレーヤーたちに望んでいるようだ。

 

 日本にとって、第1Qに良く食らいついたことは収穫でもあり、アルゼンチンとの一戦に向け再び日本らしいバスケットボールを取り戻したいところ。今大会で日本は世界ボーイズランキング2位と3位に挑む機会を得、7位のリトアニアとは10点差の好ゲーム。これは今後に生かすことができる貴重な経験だ。

 

☆試合後コメント

アレハンドロ・マルチネスHC


(写真/©FIBA.U17WC2022)

――良いプレーができなかった要因について

 今日うまくできなかったのは、ボールをシェアできなかったからです。ドリブルが多くなったのは私としてはいただけません。昨日のリトアニアとの試合ではそれがうまくできてアシストが21本ありました。もし金曜日以降の試合で勝ちたいなら、一人のプレーヤーでは勝てないので皆でボールをシェアできるように改善しなければなりません。今日は一人でやりすぎる場面がありました。

 我々はボールをシェアできているときは良いバスケットボールができています。良いバスケットボールができているときは、うまくボールがシェアされているんです。

 

 

川島悠翔


(写真/©FIBA.U17WC2022)

――リバウンドの差と3Pショットの精度に関して

 リバウンドではボックスアウトをもっと徹底しなければと思ったし、もっと飛び込んで頑張れれば良いリバウンドができたかなと思います。3Pショットは自分のタイミングで打てている場面が少なく、それで外してしまったことも多かったです。チェックも早いので自分のリリースがまだまだちょっと遅いということがわかりました。リリースを速くしてもっと安定して決められるようにしたいです。

 

武藤俊太朗


(写真/©FIBA.U17WC2022)

――今後の試合で取り組んでいきたいポイントについて

 1対1だと身体能力の差で勝てない部分があるので、相手の裏を突く動きだったり、良い形でボールを受けられたときにしっかり決めきっていかないと点が入らず大差になってしまう。ノーマークとかをしっかり決めたいです。

 

取材・文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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