月刊バスケットボール5月号

【Vol.4】Shoes Review LEBRON XII

シューズレビュー3回目は、レギュラーシーズン、プレイオフとレブロンの足元を支えた、レブロン・ジェームスの12作目、「LEBRON XII」惜しくもファイナルで敗れはしたが、驚異的なスコアを叩き出し、現役No.1選手であることを証明したレブロン・ジェームス。あの屈強な身体を支えるシューズは果たして、我々がプレイで着用しても、そのパフォーマンスを発揮することが出来るのか。 体育館で2時間ほどの練習、3回程度着用、10項目でシューズの機能を考察/検証、所有者の身体、身体能力など、履き心地など個人差がありますので、あくまで参考程度にとどめておいてください。  

    ・フィット感 10/10 -毎回のことながら、レブロンモデルは見た目にも重量や硬さが付きまとうイメージがある。しかし今回はアッパーの中足部から後足部に配置されたポジットにその重量は感じず、また足入れ時にも足首を妨げる印象を受けなかった。インナーブーティ構造のため、試し履きは必須だが、ジャストサイズを選択すれば抜群のフィット感をもたらしてくれる。ただ、シューレースでのフィット感の調整が難しいと感じた。  

    ・ホールド性 9/10 -ポジット、メガフューズ構造、フライワイヤーと足全体から足首にいたるまでしっかりとホールドされている感触がある。ただし、先述した通り、シューレースでの調整が難しい箇所だけが難点に感じた。(※部活生のシューレースを締め上げるような結び方が出来ないようになっている。)    

    ・トラクション&トランジション 9/10 -縦方向への走りやすさ、サイドステップ、横方向への動きと安心して任せられると感じた。シューズ自体は全体的に若干硬めのチューニングだが、オールマイティなプレイが主体なレブロンのモデルということもあり、バスケの動きをサポートしてくれると感じた。   ・クッショニング 前足部10/10 後足部8/10 -特徴的なアウトソールで、ズーム エアを視認できるデザインとなっている。NIKEのズーム エアはクッショニングが抜群で前足部、後足部ともに衝撃を吸収してくれると感じた。唯一不安を上げるとすれば後足部のズームエアが出っ張っている箇所で着地時やグリップの際にスリップする感触が伴った。  

    ・軽量性 7/10 -見た目は相変わらず、重量感のありそうなデザインだが、がっしりとした印象の割に軽量だと感じた。一時の超軽量モデルと比べればシューズの重量はあるが、フィット感が良いので重さをあまり不快に感じることはほぼないと思った。   ・グリップ 8/10 -ソールに配置されている、独自のパターンは全体的にグリップが良いと感じた。後足部のズームエアの箇所だけが少し不安を感じたが、減点の対象となるほどのものでもない。   ・通気性 6/10 -アッパー全体のメガフューズがやや通気性を感じるが、ポジット部に通気性はほぼないと感じた、また、インナーブーティ構造の為、足とのフィット感が非常に高いため、汗をライニングで吸収してしまうだろう。湿度の高いところでの練習やこれからの季節ではどうしても蒸れると感じた。    

    ・耐久性 9/10 -ソールもアッパーも基本的には頑強な作り、耐久性は非常に高い印象がある。ただ、ポジット部のプリントについては、2回ほどのプレイで削れてしまった。デザイン的な問題なので着用には問題ないが、デザインを気に入って購入したので少し悲しい。   ・屈曲性 8/10 -ソールの中足部に配置されたシャンクプレートによりネジレは防止されている。ソールの溝も十分に機能していると感じた。またアッパーのポジット部にも適度に溝が配置されているので硬い素材ながら、足の屈曲を妨げることはなかった。    

      ・補足:個人的に感じることだが、LEBRONシリーズは毎回サイズの選択が非常に大事な要素となってくる。前作と同じサイズ感で購入してしまうのではなく、出来ることなら一度、試着をオススメする。シューズ自体はLEBRONシリーズの中でもバランスの良いモデルだと思う。  

      合計 84/100 今までのLEBRONシリーズの中では個人的に1、2を争うモデルだった。過去のシリーズで感じた、重量感や履きづらさはなく、部活プレイヤーや自分の様な週1のプレイヤーでも安心して履ける機能性、耐久性ではないだろうか。現役NO.1選手であるレブロンのシグネイチャーモデルは今後も期待をせずにはいられない。

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