ウインターカップ2017

ウインターカップ2017
平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会

【日程】平成29年12月23日(土・祝) ~12月29日(金) 【会場】東京体育館

記者の目

2017年12月25日

トランジションvs.セットプレーの“真逆スタイル”対決。実は…

菊池 允(厚木東#8)

 

 大会3日目、男子2回戦はインターハイでベスト8入りした川内(鹿児島)と初出場の厚木東(神奈川)の対決。川内はじっくりとハーフコートで時間をかけ、厚木東は数秒でたたみ掛けるようなトランジションを得意とし、この両チームの攻撃スタイルは真逆だった。当然、どちらも相手のペースには巻き込まれたくないため、どのようにしてチームのリズムを作っていくかが勝負のカギになる。

 

 川内は試合開始からゾーンディフェンスで仕掛けるなどして、2Qを終わって36-40。4点のビハインドはあったものの、「川内ペースの点数」(田中コーチ)だった。

 

 それは後半に入っても変わらなかったが、厚木東は自分たちの得意とする速い展開にならないまま、「よく我慢した」(永田コーチ)。あと1本が決まらない下級生主体の川内と、ぎりぎりの場面でシュートをねじ込む3年擁する厚木東。最後は、この部分の差で厚木東が73-68で逃げ切った。

 

 試合後、「相手によく研究されていて、自分たちがラリーの本数を増やすことができなかったので、相手を疲れさせることができなかったです。とても苦しい試合でした。80点以上取れないということは、速攻が出ていませんし、シュートも入らず、またオフェンスリバウンドも取れていないということです。それでも集中力を切らせることなくプレーできたことが勝利につながりました」と、厚木東の永田コーチは選手の忍耐強さが勝因だったことを挙げている。

 

野口侑真(川内#6)

 

 また、川内の田中コーチは「厚木東とやり合いはせず、“重いゲーム”を目指していました。試合のペースは握っていたのですが、4点差まで詰め寄ったあとにミスが出たり、タフショットをしたりするなど、シュートを決めきれませんでした。もう1本決めることができれば、相手にプレッシャーがかかったと思いますが。それでも、下級生中心のチームで粘り強く戦うことができたのは収穫だったと思います」と、悔しさをにじませた。

 

 神奈川県代表として公立校が出場するのは、2005年の霧が丘以来、12年ぶり。県予選決勝では秦野が霧が丘に敗れたのだが、当時秦野を率いていたのは、厚木東の永田コーチだった。さらに、出場を決めた霧が丘はウインターカップ1回戦で、なんと川内に85-86で悔しい敗戦を喫しているのだ。

 

「今回、初出場を決めたとき、当時指揮を執っていた霧が丘の深田真人コーチから『初戦に勝って、その次で川内にぜひ、リベンジしてほしい』と、連絡をいただきました」と、永田コーチ。厚木東がベスト16に進出したということだけでなく、今回の勝利は永田コーチとっても格別のものだったに違いない。

 

 男子2回戦では、因縁が因縁を呼んだ“12年越しのリベンジ”が密かに成功していたのである。

 

(月刊バスケットボール編集部)

 


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