月刊バスケットボール5月号

【インターハイ2018/男子準決勝 PICK UP GAME】中部大第一×東海大付諏訪

僅差の接戦を制した中部大第一が初の決勝へ!  

   男子準決勝の第一試合は、ともに初の決勝進出を懸けた中部大第一と東海大付諏訪の対戦に。    4月初旬に行われた埼玉カップ(交歓大会)の決勝では、東海大付諏訪が6点差で勝利していたが、その後の4か月でそれぞれ大きく成長しただけに、全く予想のつかない注目のゲームとなった。
  僅差の接戦を制した中部大第一が初の決勝へ!  

   男子準決勝の第一試合は、ともに初の決勝進出を懸けた中部大第一と東海大付諏訪の対戦に。    4月初旬に行われた埼玉カップ(交歓大会)の決勝では、東海大付諏訪が6点差で勝利していたが、その後の4か月でそれぞれ大きく成長しただけに、全く予想のつかない注目のゲームとなった。    先制点は中部大第一#11仲宗根。東海大付諏訪も#11黒川や#4北村の得点で対抗するが、ターンオーバーやパスミスが出て落ち着かない。その間、中部大第一は相手のミスから#5青木らが速攻に走ってリードを奪う。  

   それでも東海大付諏訪は、1Qの終わりと2Qの始めで控えの#12渡辺が2本の3Pシュートを決めて反撃。だが中部大第一も#15クリバリの1対1や、#10井戸や#6矢澤といったガード陣のドライブで得点を重ね、前半残り2分で7点リードを付ける。    ただ2Q終盤、東海大付諏訪はタイムアウトを挟んで#5張のリング下シュートや黒川、#7糸瀬のドライブで連続得点。結局1点差まで追い上げて後半に入った。    3Qは、中部大第一が先行し、東海大付諏訪が追いかける展開となったが、中部大第一の留学生相手に果敢に攻め続けた張がシュートをコツコツねじ込む粘りを見せると、#15米山の速攻が決まり、ついに東海大付諏訪が逆転に成功。  

   ここからはシーソーゲームとなるが、東海大付諏訪が気迫のこもったルーズボールで米山のバスケットカウントにつなげ、55‐53と2点リードで最終Qへ。    迎えた4Q、東海大付諏訪がオフェンスリバウンドに飛び込んでリズムをつかもうとするが、中部大第一も#7小澤が速攻やジャンプシュートを決めて譲らない。    すると残り6分、4点リードの東海大付諏訪が先手を打ってタイムアウトを請求。「前半からゾーンプレスをずっと敷いてきて、こっちが息切れしないように早めのタイムアウトを取ったのですが…、逆にそれが仇になりました」と入野コーチが言うように、タイムアウト明けで流れをつかんだのは中部大第一。井戸の強気なドライブで同点に追い付くと、クリバリにダンクシュートも飛び出て主導権を握る。    対する東海大付諏訪は糸瀬がフリースローを3本沈め、張のリバウンドシュートなどで付いていくものの、ホーム会場ということもあって中部大第一の勢いは止まらない。  

   残り3分、#5青木の値千金の3Pシュートが決まり、さらにはオフェンスリバウンドに飛び込んで相手のチャンスを潰した中部大第一。最後はクリバリのアシストから小澤のシュート、さらにはクリバリのバスケットカウントで追い打ちをかけ、76‐72で熱戦に終止符を打った。    僅かに及ばなかった東海大付諏訪。入野コーチは「前半、なんてことのないミスが出ていました。自分たちのミスから後手を踏んだ中で、苦しい展開になって…。結果的には簡単なミスが響いたのかなと思います」と敗戦の弁。だが「終始、持ち味は出してくれたので、次につながる戦いにはなったと思います」と選手たちをたたえていた。    手強い相手を打ち破って初の決勝進出となった中部大第一は、最終日に、もう一つの準決勝で明成に快勝した開志国際との決勝戦に挑む。地元開催で初優勝の快挙なるか、勝負の行く末を見守りたい。   (月刊バスケットボール)

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