月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2018.01.27

千葉顔負けのファストブレイクで川崎が先行逃げ切り

  Bリーグは前節で30試合を終え、ちょうどシーズンの半分を消化。ここまでを振り返り、シーズン前から予想されたとおり、東地区のレベルが非常に高い。 栃木がホームで滋賀に連勝したことで、6クラブ全てが勝率5割以上に。この栃木は東地区最下位とはいえ、昨シーズンの王者が浮上してきたことで、地区の上位2クラブと、これを除く勝率上位2クラブに与えられるチャンピオンシップの出場権争いはさらに激化しそうだ。   その東地区で2、3位の千葉と川崎が1月26、27日に激突。結果的には、星を分け合った両クラブだが26日の試合では序盤に川崎がファストブレイクで千葉を圧倒した。   試合前に「オフェンスをいい形で終えることが相手を走らせない1つの大きな要素になると思う」と篠山はコメントしていたが、その言葉どおり、#14辻、#22ファジーカスの得点源がきっちりシュートを沈める。さらに注目すべきは、1Qのターンオーバーが0な上、ファストブレイクポイントが11だということ。#0藤井は「よくボールが回っていました」と振り返り、#7篠山も「ボールラインを下げることで全員がノーマークを作り出せました」と流れの良いオフェンスの要因を挙げる。その結果、「想定外だった」(北ヘッドコーチ)という28得点で絶好のスタートを切る。 その後も持ち味のディフェンスが機能し、「相手にセカンドチャンスを与えないことは口を酸っぱくして言ってきました」という北ヘッドコーチの指示がうまく浸透した時間帯が多かった。  

  ただ4Q、「ターンオーバーから走られました」と藤井が口にしたように、このクォーターだけで9個のターンオーバーを犯し、千葉が一気に主導権を握る。#11西村の速攻や#21エドワーズのリング下で、3Q終わりに負った26点のビハインドを7点まで押し戻したが、ここまでが精一杯。 篠山、藤井の2ガード体制でボール運びを強固にした川崎が何とか逃げ切った。   互いに課題が出た試合となったが、千葉の大野ヘッドコーチは「状況判断が良くなかったですが、それよりも悪かったのはディフェンスインテンシティ。1Qから激しいディフェンスができないのは自分たちの欠点です」と厳しい口調で話した。続けて「(終盤のようなディフェンスを)いつでもやれるという感覚をなくさなければいけない」とメンタル面の課題を挙げた。   一方、北ヘッドコーチは「4Qは追い上げられましたが」と前置きをした上で、「全般的には良かったです。千葉はブレイクのチームですが、そこは抑えられました」と3Qまでは速攻からの得点を僅か2に抑えたことに収穫を得た様子。それだけに終盤の試合運びが気がかりだが、「あれが千葉の本当の強さ」と北ヘッドコーチ。   し烈な東地区の上位争いなだけに、課題を克服しながらチャンピオンシップ出場権を視野に入れていきたいところだ。   (月刊バスケットボール)

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