月刊バスケットボール5月号

NBA

2017.11.13

NBAで主力ガード陣のケガが多い理由は、ウォリアーズ?!

  先日、ボストン・セルティックスのカイリー・アービングがホームのTDガーデンで行われたシャーロット・ホーネッツ戦の1Qに、チームメイトのアーロン・ベインズの肘を顔面に受けて骨折した。   NBAでは今季、クリス・ポール(ヒューストン・ロケッツ)やアイザイア・トーマス(クリーブランド・キャバリアーズ)、トニー・パーカー(サンアントニオ・スパーズ)、ラジョン・ロンド(ニューオリンズ・ペリカンズ)、ミロシュ・テオドシッチ(ロサンゼルス・クリッパーズ)など、主力のガード陣をケガで欠いている。一概には言えないが、「トランジションゲームの流行が一因」(元日本代表ヘッドコーチ、NBA解説者/倉石平)という見方もある。   ゴールデンステイト・ウォリアーズは昨季、“スプラッシュブラザーズ”のステフィン・カリーとクレイ・トンプソン、移籍で獲得したケビン・デュラントらの活躍でチャンピオンになった。今季もチーム平均120.3得点(11月13日現在)はリーグNo.1で、2位以下を10得点近くも離してダントツだ。平均100得点以下は30チーム中、僅かに4チームで、多くのチームが速い展開で次々と得点していくシーンはファンを大いに楽しませている。   どのチームも『打倒、ウォリアーズ!』で負けず劣らずの速いトランジションでシーズンに挑んでいるが、一番の“しわ寄せ”がガード陣に来ているのかもしれない。スピードに乗ったプレーでガード陣を酷使していることや、速い分、コンタクトにおける衝撃も当然大きい。昨今のトランジションゲームの流行は、多くのチームがリスクを冒して戦っていると言える。   まだシーズンは始まったばかりだが、ガード陣がチーム内でプレータイムをシェアし、プレイオフへ向けて大きなケガがなかったチームが優位に勝利を積み重ねていく可能性が高い。   (月刊バスケットボール) 写真=石塚康隆

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