月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2017.10.20

元NBAセンター対決はファジーカスに軍配! 試合も川崎が接戦を制す

  昨シーズンのファイナリストで、準優勝の雪辱に燃える川崎は、ここまでまずまずのスタートを切っている。 前節は好調の北海道に対し、初戦を落としたが、翌日は延長戦の末勝利し、4勝2敗。それでもハイレベルな東地区においては、より勝ち星を重ねておきたいところだ。 10月20、21日の試合では、今季から東地区に移ったSR渋谷をホーム迎えた。 この試合では両クラブの元NBAのセンター対決に注目が集まった。 川崎の#22ファジーカス(元マーベリックス)、SR渋谷は#6サクレ(元レイカーズ)、#55ハレルソン(元ニックスほか)がNBA経験者で、3選手とも昨シーズンからインサイドで存在感を発揮していた。 その中でSR渋谷はサクレとハレルソンの両選手を1Qからコートに送り込むが、立ち上がりは#22長谷川、#24広瀬の外角シュートで先制する。対する川崎はファジーカスがサクレの高さに苦しみ、思うように得点を挙げられない。 一方でSR渋谷はサクレのインサイドを起点に、次々と外角シュートを沈め28−15でリードを獲得。 それでも2Q以降は「ディフェンスの修正ができました」と北ヘッドコーチが振り返ったとおり、川崎がディフェンスの強度を強めると、オフェンスではファジーカス、#33長谷川が攻撃をけん引。一時は9点まで差を広げる。 しかし川崎はファウルが多くなり、主力がベンチに退く間に#0満原、長谷川の得点でSR渋谷が盛り返し、さらには#9ベンドラメも続く。その後は互いに得点を奪い合う接戦に。 そして83−83で迎えた残り54 秒、#14辻のトップからのドライブに#7篠山が合わせ、ミドルシュートを放つとこれが決まり決勝点に。 SR渋谷はドライブで活路を見いだしていたベンドラメに攻撃を託すが、連続でターンオーバーになってしまい万事休す。85−83で川崎が接戦をモノにした。 川崎の北ヘッドコーチは、「最後まで執念を見せたことでこういうゲームを勝ち切ることができました」と粘り強く食らい付いたことを勝因に挙げた。 注目が集まったセンター対決だが、ファジーカスが20得点、10リバウンドでチームを勝利に導き、サクレとハレルソンはディフェンスでの貢献度は光ったものの、得点が伸び悩んだ。ただ、ベンドラメと長谷川がともに17得点と、日本人選手が存在感を見せたことは今後につながる要素となるだろう。 (月刊バスケットボール編集部)

PICK UP