月刊バスケットボール5月号

【Vol.2】Shoes Review UNDER ARMOUR CURRY 1

シューズレビュー1回目は、今シーズンNBAでMVPを獲得した、ステフィン・カリーの初シグネイチャーモデル、「UA CURRY 1」。現地でも新しいカラーが出れば即完売してしまう大人気モデル。果たして機能もMVPクラスなのか? 体育館で2時間ほどの練習、4~5回程度に着用、10項目でシューズの機能を考察/検証、所有者の身体、身体能力など、履き心地など個人差がありますので、あくまで参考程度にとどめておいてください。  

    ・フィット感 10/10 -UNDER ARMOUR独自の「anafoam」のアッパーが、初めて履いた時から、柔らかすぎず、硬すぎずに足に馴染む。走る、急ストップ、ジャンプなどの動作をしても、足とシューズのフィット感が損なわれる感じはなく、ポジション、体型問わずに性能を発揮してくれそうな印象。  

    ・ホールド性 10/10 -後足部からかかとまでを外側から固定するパーツのおかげで、足がシューズ内でブレずにホールドされている感覚がある。またカットの高さもあるのでフィット性と相まって足首も違和感なく履ける。足首の故障に悩まされていたカリーも納得のホールド性。  

    ・トラクション&トランジション 8/10 -縦方向への走りやすさはあるものの、サイドステップや横方向への動きに関しては少し不安がある、シューズとしてはオフェンシブなプレイに重点を置いた仕様に感じられた。 ・クッショニング 前足部9/10 後足部8/10 -前作「CLUTCHFIT DRIVE」よりも全体的には硬めな印象。 ・前足部:クッションは特に不安なく、シューズ内で足が沈み込む感じもなし。 ・後足部:少し硬めな印象のため、ジャンプ時や着地時にかかとを使うプレイヤーはコートとの衝撃を緩和しきれていないかも、ただし硬めのクッションが好きな自分としては及第点。  

    ・軽量性 9/10 -軽量性を謳っているシューズと比べると少し重めな印象ではあるが、シューズが足にフィットするので重く感じることはほとんどない。 ・グリップ 8/10 -アウトソールのラバーは粘度があるが少し硬めな印象、全体的なヘリボーンパターンがコートとの接地でグリップを発揮、ただ、これからの季節、湿度の高いコートではグリップを損なう面があるかも。  

    ・通気性 7/10 -アッパー部分が繰り抜かれたり、メッシュ素材を大量に使用しているわけではない、ライニングも汗を吸う素材だったので、想像した以上に蒸れる印象があるかも。  

    ・耐久性 8/10 -ソールのヘリボーンパターンは全体的に太めな為、部活などの頻度で着用しても簡単にはヘタラない印象、アッパーは着用する度にシワ等が入る、使用頻度が高くなると柔らかくなっていく可能性があるかも。 ・屈曲性 9/10 -ソールの中足部に配置されたプラパーツにより過度のネジレは防止されている。前足部に配置された溝はあるものの、曲がり過ぎる印象は受けない。 ・補足:足幅はやや狭め、特に前足部も広くは取られていない、中足部(土踏まず)は狭すぎず、広過ぎない印象、甲(高さ)も引くめの設計と感じた。自分は足幅も甲も低いので他のシューズと同じサイズ感で問題なく着用できた。幅広、甲高の足型だとハーフサイズのアップは必要かもしれない。  

    合計 86/100 MVPを獲得したステフィン・カリーの足元を支えたモデルだけあって、非常に良いバッシュでした。シューズ全体の機能のバランスや耐久性などを考えても日本の部活プレイヤーにも着用してもらいたい1足。 UNDER ARMOURのシグネイチャーラインとして今後のプロダクトも期待大です。 ひとつ欠点を挙げるとすれば、国内での販売がないこと(T_T)、本国での定価を考えると、日本での入手には倍近くの予算がかかってしまうため、どうやって手に入れたものか…。 「CURRY 2」はぜひ日本国内でも展開を!!        

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