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昨日、出番が無く、且つ夜遅かったためワークアウトができなかった私は朝ちょっと早起きし て30分ほど海沿いを走った。
LAの朝は気持ちがいい。フェニックスときたら朝でも30度 越してるから、とても優雅に走ってる場合ではないのだ。その後、京子ちゃんと近くにレスト ランで朝食を摂った。私は「野菜とチーズのオムレツ」を、京子ちゃんは「ブルーベリー・パ ンケーキ」を頼んだ。余談だが、京子ちゃんという人はとっても痩せている。アメリカに14 年も住んでいて、身も心もすっかりアメリカ人という人だが、チーズが嫌い、油で揚げたのも 嫌い、サワークリーム、マヨネーズはもちろん大っ嫌い、という人で、一緒に食事をする時は ちょっと気を遣う必要がある。アメリカにいてフライがだめ、チーズがだめ、なんていったら 大抵のレストランでは食事ができないからだ。おまけにワークアウト好きで、私のワークアウ トに必ず一緒に来る。黒い髪は腰まであって、デイズニー映画の「ポカホンタス」に似てい る。
朝食を済ませてホテルに帰り、荷物をピックアップしてチェックアウトする。帰りの飛行 機の中でも、シェリルとミシェル・Tはムスーっとしていたままだった。「私に近づく な。 話し掛けるな。」的オーラがビシバシ出ていて、それでも敢えて声を掛けようとする者は恐ろ しく機嫌の悪い相づちに、空しく退散して行くのだった。帰り着いたら練習の予定であった が、突然キャンセルになった。
アメリカ・ウェスト・アリーナにバスが着き、さあ帰ろうとす るとトレーナーのキャロリンに呼び止められる。「ドクターから連絡があって、あなたの左膝 を再チェックしなくちゃならないから、ちょっと帰らないで待っていて。」と、突然告げられ た。左膝?なんでそんなに急に?私は今まで練習で傷めたことも無いし、痛い、と言った試し も無い。訳を聞いても「I don‘t know,either.」を繰り返すばかり。キャロ リンだって早く帰りたいだろうに、わざわざ、しかも今日たった今、私をドクターの元まで連 れて行かなくちゃならない、ってことは本当にキャロリンも理由を知らないんだな、と思う。
一つ、思い当たったのは故障者リストのこと。今まで故障者リストに入っていたトニーの足の 具合がだいぶ良くなってきたらしい。彼女が復帰するとなると誰かがリストに入らなければな らない。故障者リストに登録するには医師の診断書が必要であるから、今更私の後十字靭帯の 写真が必要なんだろう、と考えついて、暗然となった。
チームの状態が良くない今、スタッフ はトニーの、なるべく早い復帰を望んでいるだろう。実際には、医師の診断ではなく、MRI をとってくるだけだったのだが。それにしても、ちょっと落ち込んじゃった。
25日。どんな ことになろうと、私のすることは一つしかない。練習で一生懸命プレーすること。もし場を与 えられたら、精一杯チャレンジしてくること。使ってもらえないことで、コーチを恨んでもし ょうがない。ゲームに臨んでコーチの頭の中に私が浮かんでこないのは事実なんだし、それは コーチのせいじ ゃない。但し、今回は前みたいに自棄を起こしてワークアウトを止めてしま ったり、時差のある日本に電話して父を叩き起こし、愚痴をこぼすような真似は断じてしな い。
故障者リストに入っていようが入ってなかろうが、いつ声が掛かっても良いように万全の 体調で毎日を過ごそう。結局は自分のためなんだから。……自分で自分の心を整理して、練習 に向かう。練習前にシェリルを中心にしてミーテイングが開かれた。
以前も行なわれたが、こ こではチームが良くなるためにはどうしたら良いと思うか、一人一人の意見を求められる。た またま端っこに座ってしまった私は一番最初に意見を言わなければならなかった。一人ずつ、 自分の思っていることを言い終わっ たあと、シェリルが言ってくれたことを、私は一生忘れ ないだろう。
「あなたたちは『チーム、チーム』と言うがチームがチームとして機能するため には何が必要なのか、まるっきり分かっていない。お互いにもっと話し合いなさい。通訳が必 要だろうが必要なかろうが関係ないでしょ。一人一人が思ったことを口にしないで影で悪口ば かり言う。マリアやミキコが何を考えているかあなたたちは知っているのか?それであなたた ちは『チーム』を主張するのか?マリアは『私は世界一のプレーヤーになりたい。世界一のリ ーグ世界一のチームに所属して世界一のプレーヤーになりたい』と私に言った。ミキコは日本 で毎日毎日、一日に4回練習し、500本のシューテイングをし、(この辺は彼女らしく少し 大袈裟なのだが。)世界選手権では並み居る強豪のケツを蹴り上げてきた。(失礼しました。 原文に忠実に翻訳しています。)彼女はいつも40分間ゲームに出ている選手なのに、今は4 0分チームのために我慢してベンチにいなければならない。あなたたちは、彼女らと話をした ことがあるのか?それでチームプレーをしようというのか?」
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