Hagiwara in WNBA

萩原すべての日記



1998/06/18 萩原ウェイターになる

今日の練習めちゃめちゃきつかったー。時間的には決して長くはないのだけれど、持久力より も瞬発系を重視した練習なので、慣れない私にはなかなかきつい。

日本みたいに持久力中心だったら誰にも負けないんだけど。でも、例えば、実際の瞬発力には 劣っても、NBAで大成功を収めた人の例もある。ラリー・バード様だ。バード様のビデオは 私のビデオライブラリーの中で、「三国志」と、「新撰組血風録」と共に永久保存版扱いであ る。とにかくすごい人。

挫折から這い上がってきた人。努力の鬼。それに、ユタ・ジャズのホナセックだって、運動能 力に恵まれているようには見えないけど、頑張ってるじゃないか。そーだ!頑張れ萩原! 

今日は練習が終わった後、ここから少し離れたTempeという所にある、「Spaghet ti  Company」という文字通りスパゲッテイーのレストランでPRを兼ねたチャリ テイー事業に全員参加しなければならなかった。(こういう活動はシーズンを通して選手に義 務づけられている。「アピアランス(Appearance)」と言う。)

6時から8時まで、従業員の後ろにくっ付いてまわって、料理をサーブする手伝いをしたり、 お客さんの要望に応えて、サインをしたり写真を撮ったり話をしたりする、というのがその概 要だ。もらったチップはもちろん全て寄付。実はこの話が知らされた時、みんなの反応は「マ ジかよー?!」みたいなもんだったのだが、そこは皆さんプロフェッショナル、会場について 自分の名前の入ったエプロンをつける顔にはそんな色はどこにも無かった。私も自分の名前と 背番号、マーキュリーのチームロゴが入ったエプロンをつけて、TOMさんという従業員の方 のお手伝いをするよう割り当てられた。

店内はお客がすでにあふれかえっていて、私たちが出てくると拍手が起こった。TOMさんは 気さくな優しい人で、すんごく忙しい上に私たちのようなジャマ者がうろうろしていても決し て笑顔を絶やさない。皆始めの頃は、それなりに無邪気にこの仕事を楽しんでいたようだった が、私も含めて、一時間も経つとテーブルというテーブルをまわってあいさつをしたり、サイ ンをするのに疲れてしまって、キッチンの中に入り浸ってコーラやジュース、中にはデザート のアイスクリームまでいただいちゃう輩まで出現した。

テーブルの間を歩きまわり、慣れない英語を必死で聞き取るのは結構しんどいものだったのだ が、お客さんがみんなにこにこしてとっても喜んでくれて「Welcome back to P hoenix!(お帰り!)」とか「膝は大丈夫か?(実際に膝は痛めてないのだが、「膝痛 のため故障者リストに入る」と公式発表されているため。)「いつ故障者リストから出られる の?あんたの3ポイントが無いととっても寂しいよ。次の試合には出られるんだろうね?」な どと言われると、本当に嬉しくなってしまう。

私たちがいるためお客のローテーションが悪く、一時全員キッチンに撤収するように言われた 後再び働き出し、8時30分ぐらいに終わって、ようやく食事にありつけた。

お客さんにサーブしている間、「めちゃめちゃおいしそうー!」と横目で見ていたパンが実際 に食べられて満足。皆空腹だったのだろう。駐車場へ向かう帰り道「食べ過ぎたー」と口々に 言いながら帰途に就いたのだった。

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