2009.07.25
Second City
今週は、懐かしのこの街に来てます。
目的は、オバマ大統領に会うため…のわけもなく、ピザや焼肉(*)を食べるためでもなく(両方とも食べたけれど)…。
本当の目的はAttack Athleticsでワークアウトをしている竹内譲次選手の取材+トレーナーのティム・グローバーの取材。そう、懐かしの街とは、シカゴです。
譲次選手のブログにも、少し前に説明があったので知っている人もいるかと思うけれど、一応書いておくと、Attack Athleticsは、元マイケル・ジョーダンのトレーナーで、現在はコービー・ブライアント、ドウェイン・ウェイドなど多くのNBAトッププレイヤーをクライアントに抱えるティム・グローバーが経営するトレーニング施設。
以前、ジョーダンがウィザーズで復帰する前にワークアウトしていたのは、Hoops the Gymという体育館だった。これもコートが4面ある立派な施設だったのだけど、すでに建っていたジムを買い取ったため、ウェイト・トレーニングの部屋が狭かったり、不便することも多かったようだ。そこでティムは2年ほど前に専用の施設を建設。それが、今回、譲次選手がトレーニングしているところだ。
バスケットボール・コートが4面あるほか、様々な器具が置かれた広いウェイト・トレーニング・ルームがあり、スキル・コーチからストレンス・コーチ、メディカル・トレーナーまで、バスケットボール選手がトレーニングで必要なものやスタッフが揃っている。コートもウェイトルームも広々と使えて贅沢な環境だ。最近では、バスケットボール選手だけでなく、フットボール選手や野球選手たちもここでワークアウトをするようになったようで、きょうも、譲次選手がシュート・ドリルをしていた2つ隣のコートでは、NFL選手たちが重いメディソンボールを使ったトレーニングをしていた。
もちろん、今回の譲次選手も含め、ここでトレーニングする選手たちはみんな、その環境やサービスに見合った料金を払っているわけだけど、アメリカではNBA選手だけでなく、大学生選手たちも、こうやって自己投資してトレーニングすることが珍しくなくなってきている。
ちなみに、譲次選手、ティムが書いて日本語版も出版されている「ジャンプ・アタック」の本を高校の頃に読んだことがあったらしい。あの日本語版の出版は私も仕事として手伝ったこともあって、しみじみと時の流れを感じてしまった。と同時に、これまでやってきた仕事が今に繋がっているような感覚を持つことができて嬉しかったな~。
代表活動が続いている時期に、トレーニングのためとはいえ、途中で抜けていることに対しては賛否両論があると思う。チームでやることを大事にする日本だけに批判の声もあるかもしれない。譲次選手も、もちろんそういったことは承知の上で、それでも、これが今の自分、そして今後の代表チームにも必要なことと判断して、この3週間、シカゴでトレーニングを続けてきたという。
チームの連携を高めていくことももちろん必要だと思うし、体格的に劣る日本にとっては勝つためには必須なのかもしれない。でも、フィル・ジャクソンがブルズのHCだった頃によく言っていたように、「群れの強さはオオカミであり、オオカミの強さは群れ」(原典はラドヤード・キプリングの「続ジャングルブック」)なのだ。これを日本代表に置き換えると、「日本代表の強さは日本人選手であり、日本人選手の強さは日本代表」。群れ(チーム)としてまとまるから強い、という部分は理解しやすいかもしれないが、注目は個々の狼(選手)の強さが、群れ(チーム)になるという部分。つまり、個々が強くなければ、全体も強くなれない。そのためには、時に個が群れを飛び出ることも必要なんじゃないかと思うのだ。最近、ラスベガスとシカゴで続けて日本の選手を取材していて感じたことでもある。
さて、譲次選手、上の写真では、ワークアウトの合間で若干メローな雰囲気(?)をかもし出しているけれど、実際には毎日、午前と午後の2回練習(週に4日は、午前の練習の後にウェイトも)をアグレッシブに頑張っている。そのハードワークぶりに、ここで働くスタッフからも「この施設はいろいろと揃っているけれど、それを有効活用しない選手もいる。そんな中で、君の毎日の頑張りに、僕らスタッフは元気をもらった」と言われたほどだった。さて、その成果やいかに。まずはアジア選手権。ちなみに、今週の取材中、譲次選手と朝と昼の練習前に会って最初にする会話のひとつは、その日のジョーンズカップでの日本戦のこと。毎日、日本協会のジョーンズカプサイトでで結果チェックしていたようです。
* (補足1)シカゴ・ピザは有名だけど、なぜシカゴで焼肉?と思う人のために補足。シカゴには、かつて住んでいた頃によく通っていた、シカゴ・カルビという焼肉屋さんがあるのです。美味しいのと、夜遅くまで営業しているので、日本人大リーガーの間でも大人気…というのは有名な話だけど、実はバスケ選手もけっこう行ってます。日本人選手だけでなく、スコティ・ピッペンやスティーブ・カーも。田臥選手も、かつてNBAに入る前に行ったことがあるのだけど、そのときは、色紙は「NBA選手になったら」なんて言いながら、書かなかった覚えが。譲次選手は今回、サイン色紙を書いてきたので、壁に飾られているかも。
(補足2)タイトルのSecond Cityは、シカゴの街のニックネームです。





