2009.01.06
サウスケント・レポート(2008年12月) その3
スラムダンク奨学一期生として去年4月からサウスケントに留学している並里成選手のレポート第3弾は、チームのこと、彼自身のプレーのことなど、バスケ関連の話。それから、オマケとしてスラムダンクの海外での人気がうかがえるエピソードを。
■ バスケ
並里選手にチームメイトの印象を聞くと、「みんないい人で、なじみやすくて、やりやすい。バスケット的にも派手な選手はいないんですけれど、地道にがんばる選手がいる。自分が思った感じよりまじめ」とのこと。どうやらアメリカだから、フリースタイルで派手なプレーをする選手がいるに違いないと思っていたら、そうではなかったらしい。逆に並里選手のほうが、まわりから「And 1のようなプレーをする!」と言われているようだ。
チームのポイントガードは並里を入れて3人。コーチによると、「3人ともとてもいい選手で、それぞれに持ち味が少しずつ違う」とのこと。
開幕戦からスターターとして出ているのは、身長が185cmと最も高く、バスケットボール感覚が優れているアルゼンチン人のリサンドロ(英語はペラペラで、すでにマイアミ大に入ることを口頭で約束している)(写真で並里とマッチアップしているのがリサンドロ)。もうひとりは、3人の中では最もシュート力があるアンカレッジ出身のアンソニー。そしてボールハンドリング力に優れ、攻守にスピードを生かしたプレーができる並里。確かに国籍もプレースタイルも三人三色だ。
並里は、3人の中では一番小さいけれど、ボールハンドリング力とパス能力に長けていて、攻守にスピードを生かしたプレーを得意とするところが評価されている。ただし、まだ、試合の流れの中で瞬時に英語でコミュニケーションする力がないのと、華やかで会場が沸くようなプレーをする一方でターンオーバーを犯すことも多く、そのあたりがリサンドロとのプレータイムの違いとなっているようだ。
そのあたりのことを含め、並里選手自身が、チーム内での自分の立場や問題点について思った以上に理解していたのには感心。コーチも「彼は賢い選手」と認めてくれているので、あとはシーズンが終わるまでの残り2ヶ月の間に、どれだけ対応し、自分を証明し、プレータイムを勝ち取っていけるいけるかに期待したい。
■ オマケ(スラムダンク人気&オデン)
アルゼンチン人PGのリサンドロは、アルゼンチンにいた頃から漫画「スラムダンク」のスペイン語版を読んでいて、大ファンなのだとか。井上雄彦さんを前にして、「会えて光栄です!」と握手を求めていた。井上さんいわく、スラムダンクは、かなり早いうちにスペイン語の翻訳本が出たのだそうだ。機会があったら、NBAにいるスペイン人やアルゼンチン人選手にも、スラムダンクを知っているか聞いてみようかな。
サウスケントでは、リサンドロだけでなく、韓国や台湾などアジアの国々からの留学生たちも井上さんのまわりに集まって、サインや質問攻め。日本だけでなく、本当に世界中で人気の漫画なんだな~と実感。
サウスケントに行く前に寄ったNYでは、紀伊国屋にも行ってみた。ここには井上さんが壁に描いたバガボンドの絵がある。これだけ大きな絵を描くのは大変だと思うのだけど、実際に絵を描くところも公開したというからスゴイ。井上さんが色紙に絵を描くところは何度も見たことがあるけれど、下書きもなく、サササっと描きあげてしまう。さすがにあの大きさだと下書きくらいはしたのだろうと思って井上さんに聞いたところ、途中で何度も後ろに下がってバランスは確認したけれど、下書きはなしだったとか。
もうひとつスラムダンク関連の話。NYではブレイザーズ@ニックスの取材に行き、試合後にはビジター・ロッカールームのグレッグ・オデンのところへ。実はオデンは去年夏、「スラムダンク」英語版の宣伝のためにサンディエゴで行われたコミックコンベンションでサイン会などを行っていたのだ。この日、別行動だった井上さんからの「コンベンションの出演ありがとう」の伝言を伝えたところ、オデンは「彼にも、ぜひよろしくと伝えておいて。あれはとても楽しい経験だった。写真撮影の間に読んでいるポーズをとっている間に、本気で読み始めてしまったよ」と言っていた(コンベンション直後のオデンのブログにも同じことが書いてありますね。また、ここには、"Slum Dunk"をつい読みふけってしまっている(?)オデンの写真がありました)。
井上さんいわく、オデンはマンガ好きということで抜擢したのだそうだ。ただし、本人にマンガ好きなのか聞いたら、「少し読むけれど、たくさん読むというほどではない」とのこと。アメリカではマンガは子供の読むものというイメージがあるので、少し見栄を張った可能性もあるかも?





