2008.05.04

サウスケントへの旅

 NBAプレオイフ・モードに入る前に、4月の取材ネタをもうひとつ。

 漫画家・井上雄彦さんが集英社とともに設立した「スラムダンク奨学金」の奨学生一号、並里成選手の留学生活スタートの様子を取材しに、サウスケントまで行ってきた。4月頭に到着したばかりの並里選手は、生活面では慣れないことも多いようだったが、バスケになると昔からそこにいるかのように溶け込んでいた。実は、並里選手のプレーを生で見るのは初めて。なるほど、確かに日本に残るよりはアメリカに出てきたほうが生き生きとするタイプかもしれない。思ったよりもいろいろと考えてプレーや練習をしていることに感心。
 今はオフシーズンなので、きちんとしたチーム練習ではなく、ピックアップゲームや、自主練習中心。それにしても、いつ行っても使える体育館があるというのは贅沢な環境だ。一番困っているのは、寮にバスタブがないことだとか。
 ちなみに、この学校はホッケーも強いらしく、体育館のほかに専用のアイスホッケー場があって、「アイスホッケーをやるために留学してきた」という日本人留学生もいた。

  今回、私が仕事として依頼されたのは並里選手の取材だったのだが、ちょうど行っている間に第二回の奨学生候補選手のトライアウトも行われた。…というより、その時期にあわせて同行させてもらったと言ったほうがいいだろうか。学校との打ち合わせ、トライアウトも同席させてもらったので、いろいろ見聞きすることができた。立ち上げ前に相談を受けた奨学金が、こうやって実際に動き始めているところを見ることができて、個人的にもとても感慨深かった。
 並里選手のトライアウトのときもそうだったが、今回のトライアウトも、井上さん&奨学金スタッフの一行の計4名が日本からわざわざサウスケントまでやってきた。3泊4日の滞在中、スタッフ全員が並里選手のことはもちろん、次の候補選手のことも真剣に考え、学校側やコーチとも話し合っていた。まるで、それぞれ自分の子供を送り出している気分ではないかと思うくらい真剣だ。あらためて、スタッフのこの熱さ、情熱がスラムダンク奨学金の一番の魅力なのだと思う。と同時に、このプロジェクトが井上さんやスタッフにとっても元気の素になっているんだな~というのも実感。何しろ、みんな、楽しそうだったもの。


(写真はシュート練習中の並里選手と話す井上さん)

 今回のトライアウトに参加した選手が誰だったのか気になる人も多いと思うけれど、正式発表になるまでは伏せておく。近いうちに奨学金サイトで発表になることでしょう。候補選手2人、それぞれに持ち味があって、アメリカ人選手の中でも物怖じすることなくプレーしていたのがよかったな~。このトライアウトに参加するだけでも、彼らにとってはかなり貴重な経験だったはず。コーチからもらった課題を忘れずに、ぜひこれからの一年に、そしてその先に生かしてほしい。

 トライアウトや並里選手の様子は、井上さんの公式サイトにあるイノウエニュースにも、井上さんの、愛情こもった言葉で綴られているので、まだの方はそちらもぜひ読んでみてください。

 イノウエニュースといえば、第一回の訪問記に書かれていていて、妙に気になっていたベッド&ブレックファストのスターバック・イン。今回、私も泊まることができた。スターバックおじさんに、愛犬のマディソン。そしておじさん手作りの、地元の食材をふんだんに使った朝食。おじさんは、男性陣にしきりとレディファーストを教え込もうとしていた。
 全部で5部屋しかないので、今回、井上さんとスタッフ、そして私で満室。つまり、貸切り状態だった。滞在中、道沿いに立てられた看板の下には、"No Vacancy"の札が下がっていたのを見て、なんとなく写真に収めたくなってパチリ(左の写真で右端のほうにある看板)。人里離れたこの土地で満室は珍しいのではないかと思ったのだけど、よく考えたら、これだけ居心地がいい宿だから、けっこう常連客がいるのかも。
 私たちが滞在した4日間はずっと晴天で、気持ちのいい春日和。花も満開で、とても綺麗。次にここを訪れるのは、バスケシーズンが始まって寒くなってからかな…?

 今回の取材記事は、5/24発売のSportiva 7月号に掲載の予定。並里選手のかっこいいスーツ姿の写真も掲載されるかも(学内では授業中にはスーツ&ネクタイを着なくてはいけないのだ)。もし掲載されなければ、あとでここに追加しておきましょう。


Posted by Yoko Miyaji at 12:01  Japanese players in USA】 , 【prep basketball(高校バスケ)