2007.11.19
プロの世界
(文末に追記あります)
ジャムに合流した田臥勇太について、おととい夜に「いっそのことカットされたほうが…」なんて書いたら、昨夜(11/17)、本当にカットされてしまった。
ビザの関係でキャンプ開始から6日遅れで、チーム練習に合流したのが15日の夜。それからたったの2日間(時差ぼけもある中での練習2回と、その合間にいきなり行われた練習試合1回←田臥選手のブログによると2回目の練習前にカットを告げられたようなので、練習1回と練習試合1回)だけでカットってどういうことよ、と思うし、そんな判断の仕方はフェアではないとも思う。田臥にしても、本調子が出せないうち、不完全燃焼のうちのカットだったことだろう。こんなに早々にカットするなら、なんでリターニング・プレイヤーとしてプロテクトしたのか、プロテクトされなければドラフトで他のチームに指名してもらえたのに、とも思っていることだろう。
とはいえ、この世界、フェアかどうかなんて関係ないのだ。コーチからチームに必要だと思われれば残れるし、思われなければ残れない。リターニング・プレイヤーにしたことにしても、コーチからすれば、そのときには、他の選択肢(他の選手)よりもいい選択肢だと思ったのだろう。ドラフトでいいガードが取れなかったときの保険のつもりだったのかもしれない。こういう不条理さも、プロである限りはよくあること。しかたないことと割り切るしかない。
それにしても、結局、ハリックは最後まで田臥のサイズでは無理と決め付けたままだった。去年から見てきて思うのは、ハリックというコーチは、選手やチームのの長所より短所、よかったところよりもミスしたところを気にするコーチだということ。田臥に関しては、とにかくサイズ不足でディフェンス面でやられることが何よりも気になるようだった。結局、田臥はその偏見をひっくり返すだけのものを見せられなかった、とも言える。
確かに、おとといの練習試合でも相手ポイントガードは田臥が出てきたと同時にサイズの差を突く1対1やポストアップを仕掛けてきて、得点につなげられる場面も多かった。久しぶりの状況に、田臥自身もいつもほど対応しきれていないようでもあった。ハリックは「やっぱり」という思いを強くしたのかもしれない。
今回のカットは田臥にとって屈辱かもしれないし、挫折と感じているかもしれない。でも、今の彼はこういったことをプラスのエネルギーに変えるだけのメンタリティは持っているとも思う。これをどう乗り越えていくのかに注目したい。
ちなみに、Dリーグのチームからカットされた選手はDリーグ登録の予備選手となり、他のDリーグ・チームからのオファーを待つことになる。あるいは、他チームからオファーがない場合は、他のリーグのチームと契約することもできる。
--------
11/20追記
チームへの合流が遅れたことが解雇の原因だと思っている方も多いようなのだけれど、それは違う。また、ビザ手続きの遅れが田臥自身の不手際だと思い込んでいる人もいるようだけれど、それも違う。
まず、ビザ更新の手続きはDリーグと契約するまで始められないわけで、あとは大使館でどれだけ迅速に手続きをしてくれるか次第。今回はたまたま、大使館側での手続きが終わる前にアメリカの休日に入ってしまい、思った以上に日数がかかってしまっただけのこと。田臥の不手際でも何でもない。
そして、ハリックがいくら厳格な元大学コーチでも、そういった不可抗力で合流が遅れたことだけを理由にカットにしたわけでもない。
もちろん、合流が遅れたことで、実力を見せきることができずにカットされたということはあるだろう。キャンプの最初から参加していたら、もう少しハリックを納得させるようなプレーができていたかもしれない。
とはいえ、ヘッドコーチがハリックで、今のロスター(先日の練習試合を見る限り、ハリック好みで、それなりにサイズがあるポイントガードが2人はいた)だったら、結局、田臥は最終ロスターには残れなかったのではないかと思うのだ。
言ってみれば、ただ単にハリック&ジャムとは縁がなかったということ。それに、最初からサイズでだめだと決め付けるハリックのもとにシーズン通して残るよりも、もっと田臥の持ち味を買ってくれるコーチのもとでプレーできれば、そのほうがずっといい結果に繋がると思う。今は辛抱のとき。そういうコーチ、チームが見つかると信じるしかない。





